世界中のあらゆる主要自動車メーカーのコンピュータ診断に対応できて、しかも小型で持ち運びもかんたんな診断機システムはないものか…。そんな願いが叶いそうな新しい診断機システムが、オートサービスショー2019で公開された。
開発中の「新型タブレットベース診断機」が展示されているブースは、自動車用機械工具・整備システム専門商社のバンザイ。同システムを開発するのは、自動車用故障診断機やコードリーダーなどを手がけるツールプラネット。
同社は、Autoland Scientech(オートランドサイエンティック)製の『iSCAN e』と、ツールプラネットが独自に開発する手のひらサイズの新型スキャンツールを組み合わせ、スキャンしたデータを Bluetooth で接続してタブレットに情報を表示させるというコンポーネントをバンザイブースで公開した。
オートランドサイエンティックの iSCAN e は、日米欧のほぼすべての主要自動車メーカーに対応した診断機。これと、独自に開発する標準21メーカー対応 手のひらサイズ新型スキャナーを組み合わせて、「どんなシチュエーションにも対応できるシステム構成をめざす」という。
バンザイ/ツールプラネット(オートサービスショー2019)このソケットタイプの新型スキャナーは、「コードレスで、OBD(On-board diagnostics)端子に接続すれば、車外からも遠隔で診断ができる」「タブレットベースで誰でも直感的に操作できる」といった点が特長。タブレットに表示させるアプリは Android OS に対応させ、「将来はスマートフォンでも直感的にチェックできるようにしたい」という。
また、手のひらサイズの新型スキャナーは、電池要らずで軽量。独自スキャン機能も多数搭載する予定ということで、「たとえばバッテリーチェッカーMDX-P300Rと組み合わせれば、バッテリーの状態も詳細に提示できる」という。
バンザイ/ツールプラネット(オートサービスショー2019)「開発段階は21メーカーに対応しているけど、スキャナーをアップデートすることで、新たな対応車種が増えていく予定」。軽くてコードレス、差し込むだけで遠隔でスマホで診断状態をチェックできる時代へ。ツールプラネットは、このコードレス新型スキャナーについて「年内に発売できるよう、いま鋭意開発中」と伝えていた。