サンデン・アドバンストテクノロジー(サンデンAT)は、パイクスピーク・インターナショナル・ヒルクライムレース(6月25-30日開催)用EV車両に搭載するリチウムイオンバッテリー温度管理システムを開発・実装、温度上昇を従来の40%以下に抑えることに成功したと発表した。
サンデンATは、パイクスピーク・インターナショナル・ヒルクライムレースに参戦するゼロイースクエアの「SAMURAI SPEED NISSAN LEAF e+ Pikes Peak Challenger」にレース用リチウムイオンバッテリー温度管理システムを搭載。検証の結果、上り坂の高速走行を想定した高負荷条件下においてバッテリーの温度上昇を従来の40%以下(同社比)へ抑えることに成功した。
その後、走行時の動作確認も問題なく終え、温度管理システムを搭載したレース用EVは5月下旬にコロラドスプリングス(米国・コロラド州)へ向けて船積み。6月18日には先発隊が現地入りし、レース本番へ向けての最終調整を行う。パイクスピーク・インターナショナル・ヒルクライムレースは、6月25日から28日の公式練習を経て、30日に決勝が行われる。
近年、EVの航続可能距離の拡大に伴う車載バッテリーの大容量化が進み、EVを安全かつ効率良く利用するため、駆動モーターやバッテリーからの熱を統合的に制御する熱マネジメントシステムが必要不可欠な技術となってきている。サンデンATは、同レースにおいて、過酷な使用条件における電動車両データの取得と解析を行い、次期の熱マネジメントシステムの開発、商品力向上に活かしていく。
リチウムイオンバッテリー温度管理システム