車載アンテナメーカーのヨコオは、利用者に直接鍵を受け渡すことなくクラウドから安全に車の鍵の開閉を制御する「MaaS向け車載器」を開発し、7月からサービス提供を開始する。
シェアカーサービスでは、利用者にいかに簡単に、かつ安全・確実に車の鍵を受け渡すかが課題。新サービスは、遠隔からの安全・確実な鍵の開閉を実現するともに、車載器の車両への取り付け時間も大幅に短縮する。
鍵の遠隔開閉制御は、制御サーバーから車載器にアクセスして行うが、制御サーバーと車載器が相互に認証を行うことで高い安全性を担保。また、同社の車載アンテナ技術を活用することで、電波の届きにくい弱電界地区でも確実な通信を可能にしている。
新サービスは従来のシステムと異なり、CANにアクセスすることなく鍵の開閉を実現。将来的なCANの仕様変更を気にすることなく新車種への展開を行うことも容易だ。また、CANへのアクセスを不要としているため、車両への施工容易性も高めている。
サーバー構成図ヨコオのこの新サービスによってMaaS向け事業へ進出。MaaS向け車載器は、連携して開発を行ってきたニッポンレンタカーサービスの「セルフレンタカー」に搭載され、7月17日からトライアル運用が始まっている。