はやぶさ・こまちの分割併合を仙台駅でも…田沢湖線で融雪装置の新設工事 10月26-31日

一部列車で『はやぶさ』との併結が東京~仙台間となる秋田新幹線『こまち』。
一部列車で『はやぶさ』との併結が東京~仙台間となる秋田新幹線『こまち』。全 4 枚

JR東日本盛岡支社は7月25日、秋田新幹線が通過する田沢湖線(盛岡~大曲)で10月に線路切換工事が実施されることに伴ない、秋田新幹線や東北新幹線、田沢湖線内の在来列車の一部で運休や時刻変更などを行なうと発表した。

これは、田沢湖線大釜駅(岩手県滝沢市)構内に融雪装置を新設することによる措置。冬期の秋田新幹線では、田沢湖線区間で台車に付着した雪が東北新幹線内で落雪し、輸送障害が起きることがあるが、2009年度からはそれを防ぐため、盛岡駅で人力による雪落とし作業が行なわれていた。

融雪装置は、この作業を温水噴射によるものに置き換え、作業効率や作業員の安全性を図るために設置される。

設置工事は5月下旬から開始されており、上りホーム側に融雪ピットや噴射ポンプピットが設けられる。設置終了後には現在大釜駅で使用している下りホーム側の1番線を撤去し、上りホーム側に1番線を新設するため、10月26~31日の6日間にその切換え工事が実施されることになった。

融雪装置設置後の大釜駅構内。融雪装置設置後の大釜駅構内。

この間は大釜駅での列車交換ができなくなるため、東北新幹線盛岡駅(岩手県盛岡市)で『はやぶさ』と分割併合を行なっている秋田新幹線『こまち』は、一部列車が仙台駅(仙台市青葉区)での分割併合となり、田沢湖線を含む盛岡~秋田間では17本の列車に最大23分の時刻変更が実施される。

また、併結区間の変更により、東北新幹線では『はやぶさ』が仙台~新青森間で13本の列車に最大4分、『やまびこ』が一ノ関~盛岡間で7本の列車に最大3分、『こまち』が仙台~盛岡間で10本の列車に最大1分、それぞれ時刻が変更される。

温水噴射による融雪装置の流れ。温水の温度は約60度で、噴射ユニット56組、噴射ポンプ14台を設置。車体下部から噴射し、噴射量は1編成あたり3分間で約50tとなっている。噴射水は循環するように使われる。温水噴射による融雪装置の流れ。温水の温度は約60度で、噴射ユニット56組、噴射ポンプ14台を設置。車体下部から噴射し、噴射量は1編成あたり3分間で約50tとなっている。噴射水は循環するように使われる。

田沢湖線内の在来列車では、盛岡5時20分発大曲行き普通列車が10月26~29日に田沢湖駅(秋田県仙北市)始発に変更され、盛岡駅と田沢湖駅の間で代行バスが運行される。

このほかの列車も10月26~31日は一部の時間帯で時刻変更が行なわれ、東北本線、北上線、釜石線、花輪線、奥羽本線、羽越本線、男鹿線にも及ぶとしている。

融雪装置の設置位置。融雪装置の設置位置。

《佐藤正樹(キハユニ工房)》

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