中古車購入は消費税増税前・後どちらがお得?---狙うべきクルマのポイント[マネーの達人]

【自動車税制も変更】中古車購入は増税前・後どちらがお得? 狙うべきクルマのポイントも解説
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中古車を買うなら消費税増税前と増税後のどちらがお得なのか、自動車まわりの税制が変わることもあってなんだかよくわからない状況です。


いろいろ調べて考えてみた私なりの結論を先に述べてしまうと、

「どちらもさほど変わらない可能性がある」

です。


自動車の税が変わります

≪画像元:総務省(pdf)≫

新車購入時の税負担はどっちもどっち


消費増税と同時にやってくるのが、「自動車税の変更」、「自動車取得税の廃止」と「環境性能割の新設」です。

新車なら、消費税が8%から10%になると同時に自動車税が安くなります

例えば、1,000cc超1,500cc以下の新車を250万円で購入すると、増税前20万円であった消費税が、増税後は5万円アップの25万円になります。

ただし、この場合は自動車税が4,000円安くなるので、10年乗れば4万円分は取り返せます


自動車税(種別割)の税率引下げ

≪画像元:総務省

廃止される「自動車取得税」と新設される「環境性能割」の課税のタイミングは、どちらも車の取得時です。

環境性能に応じて細かく減税率が設定されていた自動車取得税が廃止になると、環境性能に応じた税率が0%(非課税)、1%、2%、3%のみというシンプルな構成の環境性能割がスタートします。


自動車取得税の廃止と環境性能割の導入

≪画像元:総務省

2020年9月までは臨時的軽減があるので、

増税に伴って本体価格が変化しない限りにおいて増税前も増税後も実はさほど変わりません。

少なくとも、臨時的軽減がある2020年9月まではゆっくり考えることができます


環境性能割の臨時的軽減

≪画像元:総務省

中古車購入の場合、新車とは事情が違う


中古車の自動車税は増税後も現行のままで、環境性能割は中古車にも新車と同様に適用されます。

つまり、

増税後に、中古車を購入しても新車のようなお得感はない

ということになります。

車両価格が変わらないなら増税前がお得


中古車の販売価格が増税前と増税後でまったく変化しないなら、増税前に購入したほうが少しお得です。

この部分を中古車屋さんに聞いたとしても、確たる答えは返ってこないかもしれません。

増税直前に中古車屋さんへ駆け込めば、「買うなら増税前の今がチャンスですよ!」とグイグイ背中を押されることはほぼ確実です。

売る側にしてみれば今来たチャンスを先延ばしにするメリットはないので、今が1番お得だと主張するのは当然の流れかと思います。

ただし、ここで冷静に考えてみたいのが「中古車の需要と供給のバランス」です。

中古車価格は変動する


新車は価格が設定されていますが、中古車価格は需要に応じて変動します。

震災の影響で中古車の需要が急増したときには、軽自動車やコンパクトカーの価格が一気に高騰しました。

この原則を当てはめて考えると、

「駆け込み需要が高まれば、増税前の中古車価格は上昇する」

ということになります。


中古車価格は 需要に応じて変動するが、車両価格が変わらないなら 増税前がお得!

消費税アップ分は誤差の範囲内


100万円の中古車ならば、消費税が8%から10%へと変わった場合に支払う消費税は2万円アップします。

日常生活における2万円はとても大きな金額ですが、中古車価格の2万円は誤差の範囲内です。

増税後に中古車相場が変わらなかったとしても、交渉次第でなんとかなる金額ではないかと思います。

「価格が変動しにくい中古車」なら増税前がお得


車種や車の状態によっては、「それ以上価格が下がらない」ものや「年数がたつにつれて価値が上がっていく」ものもあるでしょう。

ほぼ新車の「登録済み未使用車」も要チェックです。

このような中古車をいずれ買うつもりならば、増税前に買ったほうが消費税2%分お得です。

中古車を買うならこまめに相場をチェックしておく


買った中古車が安かったか高かったかは、相場を知らないと語れない部分です。

お店で「今が安いですよ」と増税前に猛プッシュされたとしても私は今ひとつ信用しきれないので、いずれ中古車を購入するつもりなら普段から欲しい車の相場の動きを自分の目でチェックしておくと思います。

相場をチェックする際には、「年式」や「見た目」だけではなく、「走行距離」や「修復歴の有無」、「装備品」、「保証の有無」などについてもよく確認しておくことをおすすめします。(執筆者:木山 由貴)

【自動車税制も変更】中古車購入は増税前・後どちらがお得? 狙うべきクルマのポイントも解説

《木山 由貴》

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