VWの新型EV『ID.3』、航続は最大550km…フランクフルトモーターショー2019

モーターは最大出力204ps

出力125kWhの急速充電に対応

バッテリーの蓄電容量は3種類

フォルクスワーゲン ID.3(フランクフルトモーターショー2019)
フォルクスワーゲン ID.3(フランクフルトモーターショー2019)全 19 枚

フォルクスワーゲンは9月9日、ドイツで開催したフランクフルトモーターショー2019(Frankfurt Motor Show)のプレビューイベントにおいて、新世代EVの『ID.3』(Volkswagen ID.3)を初公開した。

フォルクスワーゲンが電動化攻勢の中心に据えるのが、「ID.」ファミリーだ。最初の市販モデルとして、『ゴルフ』セグメントに属するコンパクトEVのID.3を2020年に発売する予定。これに続いて、SUVセグメントには『ID. CROZZ』を投入する計画で、さらにMPVの『ID. BUZZ』を順次、市場に導入していく。

モーターは最大出力204ps

ID.ファミリーには、電動車専用に新開発された「MEB」(モジュラー エレクトリック ドライブ マトリックス)車台を使用する。最大出力204psを発生するモーターがギアボックスとともにリアアクスルに組み込まれ、後輪を駆動する。モーターからリアアクスルへのパワーの伝達は、1速ギアボックスを介して行われる。

ID.ファミリーとして、最初に生産を開始し、2020年に発売されるのが、フルコネクテッド機能を備えたコンパクトEVのID.3だ。ロングホイールベースと短いオーバーハングが特長で、内燃エンジンが搭載されていないため、前後アクスルを車両のより外側に配置することを可能にしている。フォルクスワーゲン ID.3フォルクスワーゲン ID.3

ID.3には発売記念車として、「1STスペシャルエディション」が設定される。1STスペシャルエディションでは、4種類のボディカラーと3種類のバージョンが用意される。すべてのバージョンでは、大径ホイールと充実した装備が特長になる。生産台数は3万台に限定される。

出力125kWhの急速充電に対応

1STスペシャルエディションを先行予約した顧客には、最大で2000kWh相当の充電を無料で行うサービスを初年度に導入する。顧客は、フォルクスワーゲンの充電アプリ「We Charge」に対応した充電ステーションに加えて、欧州全域で可能な限りエコ電力の供給を行う急速充電ネットワーク「IONITY」を利用することができる。出力125kWhの急速充電システムを利用すると、30分以内にバッテリー容量の80%を充電できる。

1STスペシャルエディションには、ボイスコントロールとナビゲーションシステムを標準装備する。「ID.3 1STプラス」には、先進運転支援システムの「IQ. Light」、ツトーンカラーのエクステリアとインテリアが追加される。さらに、「ID.3 1STマックス」には、大型パノラマガラスルーフに加えて、AR(拡張現実)テクノロジーを採用したヘッドアップディスプレイなどの装備が採用される。フォルクスワーゲン ID.3フォルクスワーゲン ID.3

バッテリーの蓄電容量は3種類

ID.3シリーズでは、バッテリーが他のコンポーネントとともに、車両のフロア下に効率よく搭載される。蓄電容量は、45kWh、58kWh、77kWhの3種類のバッテリーが選択できる。新しい燃費基準のWLTPモードにおいて、330~550kmの航続を実現する。1STスペシャル エディションは、その内、最も人気の高い仕様になることが予想されている航続420km(WLTP)のミディアムサイズのバッテリーが搭載される。出力100kWの急速充電を利用すれば、航続290km分のバッテリー容量を、30分で充電できる。

最も容量が少ないバッテリーを搭載したベースモデルのドイツ価格は3万ユーロ(約355万円)以下。1STスペシャル エディションの価格は、4万ユーロ(約470万円)以下となる予定だ。

《森脇稔》

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

アクセスランキング

  1. 【スバル レガシィアウトバック 新型試乗】クロスオーバーSUVの先駆“車”は、大らかな乗り味が「選ぶ理由」…島崎七生人
  2. かつての『ハイラックスサーフ』、15年ぶりのモデルチェンジへ…トヨタが予告
  3. 今スズキの250ccスポーツが面白い!快適ツアラーな『GSX250R』に俊足エクスプレスの『ジクサーSF250 / 250』もPR
  4. 【スバル レヴォーグレイバック 新型試乗】「アウトバック」以来、30年にわたる挑戦の成果…諸星陽一
  5. 東京E-Prix 市街地コースは臨海都心に準備…フォーミュラE[写真32枚]
  6. シエンタにもマッチ、トーヨータイヤが「OPEN COUNTRY A/T III」のサイズラインアップを拡充
  7. ドライブ中の突然の曇り問題にサヨナラ! DIYでウインドウ曇り防止 ~Weeklyメンテナンス~
  8. ホンダ『フリード』次期型予想に注目! ボディ拡大? デザインは?…土曜ニュースランキング
  9. 三菱『エクリプス クロスPHEV』は、新しい毎日に踏み出せる「今の時代、最強の1台」だPR
  10. 高性能電動SUV、メルセデスAMG「GLC 63 S Eパフォーマンス クーペ」発売…価格は1811万円
ランキングをもっと見る