ベントレー フライングスパー 新型、生産開始…納車は2020年初頭から

6.0リットルW12ツインターボは635ps

48Vの電動サスペンション

12.3インチのHDタッチスクリーン

ウッドパネルが回転してタッチスクリーンが出現

ベントレー ・フライングスパー 新型
ベントレー ・フライングスパー 新型全 20 枚

ベントレーは10月16日、英国本社工場において、新型『フライングスパー』(Bentley Flying Spur)の生産を開始した、と発表した。納車は2020年初頭から開始される予定だ。

従来型フライングスパーは2013年春、スイスで開催されたジュネーブモーターショー2013において初公開された。このフライングスパーは、さらに先代の『コンチネンタル・フライングスパー』の後継モデルにあたる。今回、およそ6年ぶりのモデルチェンジだ。

新型フライングスパーは、英国のクルー本社工場で84もの工程を経て組み立てられる。1台の完成までに、およそ200人の職人が携わる。また、走行テストは延べ160万kmに及び、合計142台のプロトタイプとプリプロダクションカーが使用された。

6.0リットルW12ツインターボは635ps

新型のパワートレインには、直噴6.0リットルW12気筒ガソリンツインターボを搭載する。このエンジンは、最大出力635ps、最大トルク91.8kgmを引き出す。トランスミッションは、ZF製の8速デュアルクラッチ、駆動方式は4WDを組み合わせる。

従来型フライングスパーでは、常時4WDとなり、前後トルク配分が60対40に固定されていた。新型の場合は、リアアクスルにトルクが伝達される2WD走行が基本になる。路面状況の変化やスリップの発生を検知すると、自動的に4WDに切り替わり、フロントアクスルにもトルクが伝達される。新型は、0~100km/h加速3.8秒、最高速333km/hの性能を備えている。ベントレー・フライングスパー 新型ベントレー・フライングスパー 新型

新型の外観は、ベントレーらしい彫りの深いデザインで、優雅さと逞しさを追求する。クリスタルカットガラスのような輝きを放つLEDマトリクスヘッドライトを標準装備した。新型では、ライト後方にクロームスリーブを追加し、点灯していない時にも、光って見えるようにした。Bのモチーフが光るテールライトには、ラップアラウンドデザインを新たに採用した。足元は、新デザインの21インチホイールで引き締めている。

フライングスパーの車名が復活して以来、初採用となったのが、ボンネットの「フライングB」のマスコットだ。デザインは一新されており、ドライバーが車両に近づくと、ウェルカムライトとキーレスエントリーに連動してマスコットが自動でせり上がり、点灯する設計とした。

48Vの電動サスペンション

新型には、「ベントレー・ダイナミックライド」と呼ばれるハンドリングと乗り心地を向上させるシステムを搭載する。48Vのシステムが電子アクチュエーターユニットをコントロールし、そのユニットがアンチロールバーの硬さを制御する。状況に応じて硬さを変化させることでコーナリングフォースを抑え、ボディを水平に保ちつという。

新型には、従来型よりも空気量を60%多く確保できる3チャンバーエアスプリングが搭載された。このエアスプリングは、ドライバーが選択したモードに応じ、スポーツ走行向きの硬めのバネ設定からリムジンのような洗練された乗り心地まで、幅広く対応する。

エアサスペンションシステムのダンパーを絶えず制御するCDC(連続ダンピングコントロール)も装備した。アクスルとボディとの距離は、4個の車高センサーで常時測定する。ノーマル車高との差異が検出されると、スプリング内の空気量が調整され、ノーマル車高に復帰する。ベントレー・フライングスパー新型ベントレー・フライングスパー新型

12.3インチのHDタッチスクリーン

新型のインテリアには新設計のシートを採用し、シートレザーは15色から選択できる。ヒーター、ベンチレーター、マルチモードマッサージ、調節式ボルスター、トップチルトなどの機能が付く。ロアコンソールからフェイシアにかけては、ベントレーウィングのデザインが反映された。ドアトリムには、自動車向けとしては初の3Dテクスチャーのダイヤモンドキルトレザーを採用する。

浮かんでいるように見えるセンターコンソールには、カスタマイズ可能な12.3インチHDタッチスクリーンを装備した。スマートフォンなどに便利な非接触式ワイヤレス充電と、2か所のUSBポートも装備している。

ウッドパネルが回転してタッチスクリーンが出現

新型フライングスパーには、「ベントレーローテーションディスプレイ」を導入する。エンジンスタートボタンを押すと、ダッシュボード中央のウッドパネルが回転して、12.3インチのタッチスクリーンが現れ、カスタマイズ可能な3種類のウィンドウがタイル表示される。ローテーションディスプレイをさらに回転させると、2つ目の面には外気温計とコンパスとクロノメーターなどのアナログメーターが3つ現れる。3つ目の面は、シンプルかつシームレスなウッドパネルで、デジタル表示は一切なくなる。

後席には、新設計のタッチスクリーンリモートが装備される。コンソールに一体化されており、ボタンひとつで簡単に取り外しできる。タッチスクリーンリモートによって、ブラインド、リアシートのマッサージ機能、後席のクライメートコントロールなどさまざまな操作が可能。ムードライティングなどの設定を保存することもできる。

新型には、トラフィックアシスト、シティアシスト、ブラインドスポットウォーニングなどの先進運転支援システム(ADAS)を搭載する。ナイトビジョンとヘッドアップディスプレイが、ドライバーの前方確認をアシストする。トップビューカメラは、自車を見下ろしたような画像と周囲の画像を表示し、リバーストラフィックウォーニングやパーキングアシストとの相乗効果で、安全性や利便性を高めている。

《森脇稔》

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