アルピーヌ A110 に292馬力の「S」、受注をフランスで開始…納車は2019年内から

内外装は専用仕上げ

0~100km/h加速は4.4秒

専用チューンの足回り

アルピーヌ A110S
アルピーヌ A110S全 20 枚

ルノー傘下のアルピーヌは10月22日、アルピーヌ『A110S』(Alpine A110S)の受注をフランス本国で開始した。現地ベース価格は6万6500ユーロ(約803万円)で、納車は2019年内に開始される予定だ。

A110Sは、アルピーヌ『A110』をベースに開発された高性能モデル。パワフルなエンジンに強化された足回りを組み合わせ、ミッドシップスポーツカーとしてのキャラクターを、いっそう鮮明にしているのが特長だ。

内外装は専用仕上げ

エクステリアは、カーボンファイバー製のリアピラーのフラッグ、オレンジのブレーキキャリパー、ダークフィニッシュ仕上げの「GTレース」ホイールなどが特長だ。専用のマット仕上げの「Gris Tonnerre」塗装もオプションで選択できる。

アルピーヌ A110Sアルピーヌ A110S

室内では、オレンジのステッチが青いステッチに代わって装備される。ルーフライニング、サンバイザー、ドアトリムには、ブラックの「ディナミカ」素材で仕上げる。サベルト製シートにも同じ素材を使用しており、重量は1脚13.1kgとした。ステアリングホイールは、0時の部分にオレンジ色のマーカーを追加したレザー&ディナミカ仕様だ。ペダルとフットレストは軽量のアルミ製。キャビンには、カーボンファイバーとオレンジ色の旗のエンブレムが配されている。

ベース車両のA110には、1.8リットル直列4気筒ガソリンターボエンジンを搭載する。最大出力は252ps、最大トルクは32.6kgmを引き出し、後輪を駆動する。車両重量は1080kgと軽量で、パワーウエイトレシオは4.3kg/psとした。トランスミッションは、ゲトラグ製の7速デュアルクラッチだ。A110は、0~100km/h加速4.5秒、最高速250km/h(リミッター作動)の性能を備えている。

アルピーヌ A110Sアルピーヌ A110S

0~100km/h加速は4.4秒

これに対して、A110Sでは、1.8リットル直列4気筒ガソリンターボエンジンを、さらなる高性能化を求めてチューニングした。ターボチャージャーのブースト圧は、より高いパフォーマンスを実現するために、0.4バールに引き上げた。その結果、最大出力はプラス40psの292ps/6400rpmを獲得する。最大トルクは32.6kgmと変わらないが、2000~6400rpmの幅広い領域で、発生し続ける特性とした。

アルピーヌ A110Sアルピーヌ A110S

A110S は、車両重量が1114kg。トランスミッションはゲトラグ製の7速デュアルクラッチだ。動力性能は、0~100km/h加速を4.4秒で駆け抜け、最高速は260km/hに到達する。

専用チューンの足回り

アルピーヌ A110Sアルピーヌ A110S

A110Sでは、サスペンションのセットアップ、スタビリティコントロールの設定、ホイールのデザイン、タイヤの構造やコンパウンドなど、専用チューニングの足回りを採用する。

ベース車両のA110と同じく、軽量でコンパクトなアルミボディ構造が基本だ。専用チューニングの足回りは、より明確にダイナミックなキャラクターを与えているという。新設計のスプリングはレートが50%硬く、ダンパーはそれに応じて調整された。スタビライザーは、重量を最小限に抑えるために中空構造とし、硬さは2倍の設定としている。また、車高が4mmダウンしたことにより、車の重心が最適化された。高速安定性とステアリングレスポンスを引き上げている。

アルピーヌ A110Sアルピーヌ A110S

新デザインのホイールには、ミシュランの「パイロットスポーツ4」タイヤを組み合わせる。タイヤサイズはフロントが215/40R18、リアが245/40R18。このタイヤは、特殊な構造とコンパウンドにより、優れたグリップを実現しているという。

ESCシステムは、とくにトラックモードで、安定性を引き上げるチューニングを施した。ESCシステムは、カットオフすることができる。大容量ブレーキは、ブレンボ製キャリパーを標準装備する。直径320mmのバイマテリアルディスクもオプションで選択できる。

アルピーヌ A110Sアルピーヌ A110S

《森脇稔》

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