【アウディ A1スポーツバック 新型試乗】走りはサラリと軽快!現代的に進化したエントリー・アウディ…島崎七生人

最新のアウディ・モードに、名車オマージュも

現代的に大きく進化したインテリア&居住性

ステアリングはまだ“若い”ワインのよう

アウディ A1スポーツバック 新型(A1 Sportback 35 TFSI advansed)
アウディ A1スポーツバック 新型(A1 Sportback 35 TFSI advansed)全 16 枚

最新のアウディ・モードに、名車オマージュも

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ボンネット下の3本のスリット状の空気孔やブリスターフェンダー、幅広の前傾したCピラー形状は、ラリーで鳴らした往年のあの「スポーツクワトロ」へのオマージュなのだそう。そう聞くと、なるほど“スポーティ”がコンセプトなのだな……と、理解できる。

新型アウディ『A1スポーツバック』は先代に対し全幅(1740mm)は変わらず、全長は+65mmの4040mmに、全高は+10mmの1435mmとなり、ホイールベースは+95mmの2560mmに伸ばされた。けれど最小回転半径は+0.1mの5.1mと、実質的な取り回しのよさは変わらない。

フルLEDのヘッドランプを採用するなど、全体に最新の“アウディ・モード”を纏った外観だが、ディテールに凝りまくった感はなく、コンパクトカーらしい佇まいのスッキリ感では先代と共通する。とはいえ個性的なボディ色は「おや!?」と目を引くし、コントラストルーフと呼ぶ、いわゆる2トーンも先代同様に設定される。

現代的に大きく進化したインテリア&居住性

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インテリアはとくにデザインが先代から大きく進化し、現代的なものになった。バーチャルコクピット、MMIタッチスクリーンなど、現代の上級アウディ車でおなじみのアイテムが設定された運転席まわりは、時代の進化を思わせられるもの。加飾パネルもシックなメタル調を使い、全体を大人びた雰囲気にしている。

室内スペースは数値で較べると室内幅を始め、いずれも当然ながら先代の4ドアを凌ぐスペースが確保されている。後席はやや腰を落として座る姿勢で、前席に長身のドライバーが座った状態でも余裕たっぷりとまではいかないが快適に着座していられるのは、ホイールベースが伸びた恩恵のひとつ。

サイドウインドウが6ライトから4ライトになり視界が変わったが、適度な包まれ感になったというところ。トランクスペースも前後左右に拡大し、容量も増えている。

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ステアリングはまだ“若い”ワインのよう

今回の試乗車は「A1 Sportback 35 TFSI advansed」で、気筒休止機能をもつ4気筒の1.5リットルターボ。150ps/25.5kgmのスペックをもち、7速DSGが組み合わせられる。その走りはサラリと軽快なもので、試乗時には最大2名乗車まで経験したが、スッと躊躇のない出足、小気味のいい変速、ストレスなくスピードを乗せてくれる伸びのよさなど、なかなかの腕前のパワーユニットと感じた。

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乗り味も速度を問わず十分にフラットで、コーナリング時やウネリのある路面でも、ストロークがタップリとした足で、安定した姿勢を保ってくれる。寝かされ過ぎていないAピラーでボンネットも見渡せるため、取り回しと走行中の車両感覚がわかりやすいのもいい。

ステアリングは、ここ最近のVW車などにも通じる、操舵力をあまり要せずに操作していられるタイプで、レスポンスも含め挙動には無駄がない。このあたりは“タメ”や“間合い”があったほうがいいかどうかは好み次第かもしれないが、デビュー直後であり、ワインでいえば(レポーターは造詣が深い訳ではないけれど)まだ“若い”感じで、今後の熟成の度合いにも注目していきたいところだ。

導入当初は他にもう1タイプ、「アウディドライブセレクト」が付くスポーツサスペンションの「S Line」も用意されている。

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■5つ星評価
パッケージング:★★★★★
インテリア/居住性:★★★★★
パワーソース:★★★★★
フットワーク:★★★★★
オススメ度:★★★★★

島崎七生人|AJAJ会員/モータージャーナリスト
1958年・東京生まれ。大学卒業後、編集制作会社に9年余勤務。雑誌・単行本の編集/執筆/撮影を経験後、1991年よりフリーランスとして活動を開始。以来自動車専門誌ほか、ウェブなどで執筆活動を展開、現在に至る。 便宜上ジャーナリストを名乗るも、一般ユーザーの視点でクルマと接し、レポートするスタンスをとっている。

《島崎七生人》

島崎七生人

島崎七生人|AJAJ会員/モータージャーナリスト 1958年・東京生まれ。大学卒業後、編集制作会社に9年余勤務。雑誌・単行本の編集/執筆/撮影を経験後、1991年よりフリーランスとして活動を開始。以来自動車専門誌ほか、ウェブなどで執筆活動を展開、現在に至る。便宜上ジャーナリストを名乗るも、一般ユーザーの視点でクルマと接し、レポートするスタンスをとっている。

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