ヤマト運輸は、日本初となる宅配特化型の小型商用電動トラック(EV)をドイツポストDHLグループ傘下のストリートスクーター(STS)と共同開発し、2020年1月から首都圏に順次500台を導入すると発表した。
今回導入するのは、STSと2017年12月から検討を重ねて共同開発した、日本初の宅配に特化した小型商用電動トラック。全長4700×全幅1830×全高2250mmと、小型ワンボックスや普通乗用車に近い車両サイズで、普通免許で運転できる。
業務中、1日平均200回の乗降を考慮してシート高を普通乗用車並みとしたほか、ドア側(外側)のシート側面をフラットにすることで乗降性を向上。さらにシートヒーターも標準装備した。またキーレスエントリーを採用。キーを身に着けていれば、ドライバーの車両への接近、離脱をセンサーが感知して、自動で運転席や荷室を施錠・開錠できる。荷室床面の高さは、積み下ろし時の体への負担も考慮し、最も体に負担をかけない90cmとした。
また、車両の死角を360°解消するマルチビューモニターを装備。車両を真上から見下ろした映像が映し出される「バードビュー」に加えて、走行中ドライブレンジにあるときは車両前方下部が、リバースレンジにあるときは車両後方下部が、さらにウインカーを左右に操作したときには左右ドアミラーの死角となる側面下部を映し出す。
ヤマト運輸が導入する宅配特化型の小型商用EVトラックヤマト運輸では、初期導入の500台を2020年1月から1都3県(東京、神奈川、千葉、埼玉)で順次稼働していく予定だ。今後もEVを含む次世代モビリティの開発・導入を積極的に進め、2030年までに小型集配車両の半数、約5000台の導入を目指す。