近鉄が新型特急車『ひのとり』のプレイベント…乗車ツアーや撮影会を実施 2020年2-3月

「先進的でスピード感ある車体形状とそれを際立たせるメタリック塗装」とした80000系『ひのとり』の外観。
「先進的でスピード感ある車体形状とそれを際立たせるメタリック塗装」とした80000系『ひのとり』の外観。全 11 枚

近畿日本鉄道(近鉄)は12月4日、2020年3月14日から営業運行を開始する名阪特急向けの新型特急車両80000系『ひのとり』のプレイベントを2020年2月から3月にかけて開催すると発表した。

『ひのとり』は、シートが2+1配置となるJRの「グランクラス」相当のプレミアム車両と、2人掛けのシートが並ぶレギュラー車両からなる編成となり、いずれのシートもバックシェル付きとなるほか、全客室には「ナノイー」と呼ばれる空気清浄機が設置される。

サービス設備としてはベンチスペースやカフェスポット、無料WiFi、案内用大型液晶ディスプレイ、ロッカー付き大型荷物置き場が設置され、セキュリティ対策として、客室やデッキ、大型荷物置き場に防犯カメラが取り付けられる。

運行開始に際しては6両編成3本が登場し、2020年度中には6両編成5本、8両編成3本を増備。最終的に11本72両が投入される計画。

『ひのとり』の編成図。当初は6両編成で運行され、2020年度中にはレギュラー車両を2両増結した8両編成も登場する。定員は6両編成が239人、8両編成が327人。6両編成の場合、3号車に喫煙室が設けられる。『ひのとり』の編成図。当初は6両編成で運行され、2020年度中にはレギュラー車両を2両増結した8両編成も登場する。定員は6両編成が239人、8両編成が327人。6両編成の場合、3号車に喫煙室が設けられる。

プレイベントでは、2020年2月8日の有料試乗会ツアーを皮切りに、同年3月1日にかけてお披露目会や有料撮影会ツアー、無料試乗会が開催される。

有料試乗会ツアーはA~Dの4コースに分けて開催。A・Bコースは大阪上本町(大阪)発着、C・Dコースは近鉄名古屋(名古屋)発着の往復ツアーだが、『ひのとり』の乗車は片道のみとなる。

プレミアム車両の車内。眺望性を重視したハイデッカー構造で、シートピッチはJRの「グランクラス」と同じ1300mm。横揺れを低減する電動式のフルアクティブサスペンションも装備し、天井の間接照明にはフルカラーLEDを使用。プレミアム車両の車内。眺望性を重視したハイデッカー構造で、シートピッチはJRの「グランクラス」と同じ1300mm。横揺れを低減する電動式のフルアクティブサスペンションも装備し、天井の間接照明にはフルカラーLEDを使用。

『ひのとり』の時刻は、Aコースが大阪上本町8時42分発~近鉄名古屋12時29分着、Bコースが近鉄名古屋13時35分発~大阪上本町16時25分着、Cコースが近鉄名古屋9時35分発~大阪上本町12時23分着、Dコースが13時04分発~近鉄名古屋15時59分着。

各コース200人を募集し、旅行代金はプレミアム車両が大人1万700円・子供6850円、レギュラー車両が大人1万円・子供6500円。申込みは近畿日本鉄道運輸部営業課「新型名阪特急ひのとり有料試乗会係」まで往復ハガキで受け付ける。締切りは12月20日(消印有効)。申込み多数の場合は抽選となる。

プレミアムシートの構造。シートは本革で、気兼ねなくシートを倒せるバックシェルが付いた形は「グランクラス」のシートに似ている。プレミアムシートの構造。シートは本革で、気兼ねなくシートを倒せるバックシェルが付いた形は「グランクラス」のシートに似ている。

お披露目会は2020年2月15日に五位堂検修車庫(奈良県香芝市)で開催され、10時~15時30分の間、毎時0分、30分開始で計12回開催。各回50人計600人を募集する。1回ごとの所要時間は1時間程度。申込みは12月6日10時から12月26日22時まで近鉄のウェブサイトで受け付ける。申込み多数の場合は抽選となる。

有料撮影会ツアーは2020年2月16日に青山町車庫(三重県伊賀市)で開催。当初登場する『ひのとり』3編成が並ぶ。

コーヒーサーバーなどが設置されるプレミアム車両後部のカフェスポット。コーヒーサーバーなどが設置されるプレミアム車両後部のカフェスポット。

9時~、11時~、13時~の3回に分けて開催され、各回100人計300人を募集する。旅行代金は大阪上本町発の場合、大人1万円・子供8840円。申込みは12月9日から2020年1月31日まで大阪難波・大阪上本町・大和西大寺・橿原神宮前・名張・京都・大阪阿部野橋・近鉄名古屋・近鉄四日市・津・宇治山田各駅の営業所で先着順に受け付ける。

無料試乗会はレギュラー車両に往復乗車できるもので、2020年2月22~24・29日、3月1日に開催される。大阪発着と名古屋発着のコースが設定され、各日各コース3回運行される。各日各コース160人計480人を募集するが、3月1日は小学生以下の子供を連れた人が優先的に参加できる。

レギュラー車両の車内イメージ。シートピッチはJRの一般的なグリーン車と同じ1160mm。レギュラー車両の車内イメージ。シートピッチはJRの一般的なグリーン車と同じ1160mm。

時刻は、大阪発着が大阪上本町10時2分発~榛原10時44分着・10時54分発~大阪上本町11時46分着、大阪上本町13時02分発~大和朝倉13時40分着・13時48分発~大阪上本町14時29分着、大阪上本町15時02分発~榛原15時42分着・15時53分発~大阪上本町16時36分着。

名古屋発着が近鉄名古屋9時48分発~近鉄四日市10時33分着・10時40分発~近鉄名古屋11時29分着、近鉄名古屋12時04分発~近鉄四日市12時39分着・12時45分発~近鉄名古屋13時29分着、近鉄名古屋14時18分発~塩浜15時04分着・15時12分発~近鉄名古屋15時59分着。

レギュラーシートの構造。こちらもプレミアムシートと同じくバックシェルが付くが、編成中の全座席がバックシェル付きとなるのは、鉄道車両初だという。レギュラーシートの構造。こちらもプレミアムシートと同じくバックシェルが付くが、編成中の全座席がバックシェル付きとなるのは、鉄道車両初だという。

申込みは12月6日10時から12月26日22時まで近鉄のウェブサイトで受け付けるが、申込み多数の場合は抽選となる。

このほか、KNT-CTホールディングス傘下のクラブツーリズム、近畿日本ツーリスト関西・中部が主催する乗車ツアーが2020年2月9日に開催される。大阪上本町~近鉄名古屋間を2往復するが、乗車は片道となる。

レギュラー車両の一部に設置されるベンチスペース。多目的な使用を想定。レギュラー車両の一部に設置されるベンチスペース。多目的な使用を想定。

《佐藤正樹(キハユニ工房)》

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