アウディの電動クーペSUV、『e-tron スポーツバック』…2020年春欧州発売へ

0~100km/h加速は5.7秒

30分でバッテリー容量の8割を充電可能

車高を下げて航続を延ばす

量産車初のデジタルマトリクスヘッドライト

アウディ e-tron スポーツバック
アウディ e-tron スポーツバック全 14 枚

アウディは『e-tron スポーツバック』(Audi e-tron Sportback)を2020年春、欧州市場で発売すると発表した。ドイツ本国でのベース価格は、7万1350ユーロ(約857万円)だ。

すでにアウディは、ブランドの初の市販EVとして、アウディ『e-tron』を発表している。e-tronスポーツバックは、このe-tronから派生したモデルとなる。

0~100km/h加速は5.7秒

e-tron スポーツバックは、アウディ e-tronとEVパワートレインを共有する。「55クワトロ」グレードの場合、モーターは前後に2個搭載され、最大出力360hp、最大トルク57.2kgmを発生する。0~100km/h加速は6.6秒だ。最高速はリミッターにより、200km/hに抑えられる。

また、ブーストモードを採用した。これは「Sモード」でアクセルをフルに踏み込んだ際、最大8秒間、モーターのパワーを引き上げることが可能なモードだ。この時、最大出力は408hp、最大トルクは67.7kgmに向上する。この効果で、0~100km/h加速は5.7秒の性能を実現する。アウディ e-tron スポーツバックアウディ e-tron スポーツバック

30分でバッテリー容量の8割を充電可能

バッテリーはリチウムイオンで、蓄電容量は95kWhと大容量だ。この効果もあり、1回の充電での航続は、欧州仕様の場合、最大で446km(WLTP計測モード)の性能を備える。アウディによると、クーペボディによる空力性能向上の効果で、航続はe-tronに対して、およそ10km延びているという。

また、最大150kWの出力で急速充電を行うことが可能だ。これにより、およそ30分でバッテリー容量の80%を充電できる。バッテリーシステムは、前後アクスル間のキャビンのフロア下に、フラットで広いブロック形式で配置された。前後重量配分は50対50だ。

駆動方式は、電動4WDの「クワトロ」だ。この電動4輪駆動システムは、あらゆる地形と天候状況で優れたトラクションとハンドリングを追求する。システムは、2つのアクスル間で駆動トルクの配分を連続的かつ瞬時に可変制御する。ほとんどの場合、主にリア側の電気モーターを使用する。滑りやすい路面や高速コーナリング中にスリップが発生する前、または車両がアンダーステアやオーバーステアの状態になる前に、フロントアクスルにトルクを伝える。

車高を下げて航続を延ばす

「アウディ ドライブセレクト」を使用すると、ドライバーは走行特性を、運転状況、路面状況、個人的な好みに応じて、7種類のプロファイルから選択して変化させることができる。このシステムは、自動車高調整機能付きアダプティブ エアサスペンションの設定にも影響を及ぼす。その結果、スムーズで快適な乗り心地から、スポーティで安定したハンドリングまで、幅広く車両の特性を変化させることが可能になった。

エアスプリングは、速度やドライバーの好みに応じて、路面の状態に合わせて個別に調整され、車高を最大で76mm変化させることができる。高速道路などの長距離ドライブでは、車高を低下させることによって空力が改善し、航続を延ばすことができる。アウディ e-tron スポーツバックアウディ e-tron スポーツバック

量産車初のデジタルマトリクスヘッドライト

『A7スポーツバック』や『A5スポーツバック』同様、「スポーツバック」の名前を冠したe-tronスポーツバックは、なだらかに傾斜したルーフを備えているのが特長だ。SUVクーペといえるデザインを持つ。ボディサイズは、全長4901mm、全幅1935mm、全高1616mm、ホイールベース 2928mmだ。前面空気抵抗係数は0.25(「Sライン」のバーチャルエクステリアミラー装着車の場合)で、e-tronの0.27よりも優秀という。

アウディは、e-tron スポーツバックに、量産車初のデジタルマトリクスヘッドライトを設定した。デジタルマトリクスヘッドライトは、100万個のマイクロミラーを毎秒最大5000回調整することにより、かつてない高い精度で車両前方の路面を照らし出すという。ボディカラーには、専用のプラズマブルーメタリックを用意した。

インテリアは、クーペボディ化により、後席ヘッドルームがe-tronよりも20mm小さくなった。荷室容量は615リットル。後席の背もたれを折りたたむと、荷室容量は最大で1655リットルに拡大する。電動テールゲートは、オプションで足の動きによって開閉できる。

《森脇稔》

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