積水ハウスはCES2020において、世界初の在宅時急性疾患早期対応ネットワーク「HED-Net」(In-Home Early Detection Network)の構築を発表した。
「HED-Net」は、住人のバイタルデータを非接触型センサーによって検知・解析し、急性疾患発症の可能性がある場合に緊急通報センターに通知、オペレーターが呼びかけにより安否確認を行う。さらに呼びかけに対する住人の反応に応じて、救急出動要請や玄関ドアの遠隔解錠・施錠までを一貫して行う世界初の仕組みである。
この取り組みの背景として、同社は脳卒中をはじめとした急性疾患の「早期発見の重要性」を強調した。日本の脳卒中の年間発症者数は約29万人、そのうち79%が家の中で発症しており、発見の遅れから年間約1万5000人が住宅内で死亡していると推計される。
さらに心疾患や溺死、転倒・転落を加えると、家での死亡者数は年間約7万人にも及ぶ。この課題をHEDNetの導入・普及によって、家での急性疾患発症の早期発見・緊急対応が可能となる社会を目指すとする。
積水ハウスは2019年より一段と大型になったブースを出展した(CES 2020)。HED-Netの構築にあたり、非接触型のセンサーによる検知・解析を、実際の住まいで検証する取り組みを2020年中に開始する。ともに研究開発を進めるパートナー企業として、コニカミノルタ、NEC、NTTコムウェア、プレミア・エイドの名前が挙げられた。