[カーオーディオ・ブランド クローズアップ]モレル…イスラエル発の名門

モレル・スプリーモ シリーズ
モレル・スプリーモ シリーズ全 3 枚

注目すべきカーオーディオブランドを1つ1つピックアップし、各社ならではの魅力を分析している当週刊特集。今回からは、海外ブランドを取り上げていく。まずは、ハイエンド愛好家からの支持も厚いイスラエル発の名門、“モレル”をフィーチャーする。

フラッグシップスピーカーは『スプリーモ』。定番ハイエンドスピーカーとしてロングセラーを継続中!

モレル・ハイブリッド シリーズモレル・ハイブリッド シリーズ

“モレル”は、スピーカーに強みを発揮するブランドだ。近年はパワーアンプもリリースして話題を集めたが、それ以前はスピーカー専業ブランドとして活動していた。そしてそれらスピーカーは、サウンドの質感が高いことで定評がある。独特の温かみと繊細さ、そして艶やかさで、多くのカーオーディオフリークの心を惹き付けてきた。

また、製品ラインナップが分厚いことも特長だ。ハイエンドスピーカーブランドというイメージも強いが、実際はエントリーモデルまで多彩に展開し、初級者、中級者のカーオーディオライフも強力にサポートしている。

モレル・ヴィルタスナノカーボン シリーズモレル・ヴィルタスナノカーボン シリーズ

では、ラインナップを展望していこう。上位機種から紹介していく。トップエンド機として君臨するのは…。2012年に初登場した名機、『スプリーモ』だ。当機が“モレル”の看板を張っている。

ちなみに当機は実質1モデルだが、パッシブクロスオーバーネットワークを付属する2ウェイコンポーネントの『スプリーモ 602』(税抜価格:80万円)と、パッシブレスの2ウェイ『スプリーモ 602 アクティブ』(税抜価格:70万円)、さらにツイーター単体の『スプリーモ ピッコロ ll』(税抜価格:15万円)、以上の3機種展開となっている。

なお『スプリーモ』は記したとおり、“超”がつくほどの高額モデルだ。登場当時はその部分でも話題を集めた。しかし早々に、価格に見合うポテンシャルを発揮するスピーカーとして広く認知され、結果、長きにわたって愛用者を増やし続けている。現在も定番ハイエンドスピーカーの1つとして、ロングセラーを継続中だ。

2ndライン、3rdラインにも実力機を並べ、幅広く“モレル”ファンを取り込む!

それに続く2ndラインとなるのが『38 アニバーサリー リミテッド エディション』シリーズだ。当シリーズは2ウェイコンポーネントキットの『38 LE 602』(税抜価格:51万円)と、ミッドレンジユニット『38 LE ミッドレンジ』(税抜価格:17万円)とで構成される。ちなみに『38 LE ミッドレンジ』は、『スプリーモ』と組み合わされることも多い。それが、“モレル”スピーカーで3ウェイを組もうとするときの最上位セットとなっている。

そして、セパレートスピーカーの3rdラインとしてさらに、『イレイト チタニウム』シリーズが続く。当シリーズは、2ウェイコンポーネントキット(税抜価格:24万円)と3ウェイコンポーネントキット(税抜価格:32万円)との2アイテムでシリーズを構成する。ともに十分にハイエンドと呼ぶべき価格帯にはあるが、上位2シリーズと比べるとぐっと手頃だ。ゆえに当シリーズも、多くのカーオーディオフリークからターゲットとされる人気ラインとなっている。

“モレル”はさらに、ミドルグレードからエントリーラインまで、多彩にスピーカーを用意している。なお、4thグレードとなる『ハイブリッド&ハイブリッド インテグラ』シリーズ以降は、製品展開が一気に拡充される。例えば当シリーズでは、ミッドウーファーのサイズ違いも顔を揃える。上位機種では16.5cmタイプが用意されるにとどまるが、13cmタイプ、10cmタイプもリリースされていて、またコアキシャルスピーカーもサイズ違いで3モデルが存在している。汎用性が高まり、幅広い車種で取り付け可能だ。

エントリーモデルも多彩に展開! 2018年にはブランド初のパワーアンプもリリース!

なお“モレル”は2019年に、革新的な新スピーカーをリリースした。その名は『ヴィルタスナノカーボン』。5thラインとなるシリーズだ。ちなみに当シリーズのことを便宜的に“5th”と位置付けたが、『ハイブリッド』シリーズと同等、または上と見ることもできる。2ウェイコンポーネントキットの価格は『ハイブリッド』シリーズのそれと1万円しか違わないし、当シリーズには『ハイブリッド』シリーズにはない3ウェイコンポーネントも名を連ねている。この点においては“上”とも言える。

で、『ヴィルタスナノカーボン』シリーズが新基軸である最大のポイントはズバリ、「ミッドウーファーが超薄型であること」だ。その取り付け奥行き寸法はなんと“17mm”しかない。通常の16.5cmクラスのスピーカーは、60mmを切ってくると“薄い”タイプと位置付けられる。そして薄さをウリとするモデルでも40mm台が限度だろう。しかし当シリーズのミッドウーファーはそれらと比べても圧倒的に薄い。別次元にあるのだ。

価格は2ウェイコンポーネントキットが12万8000円(税抜)、3ウェイコンポーネントキットが17万2000円(税抜)。使いやすいミドルグレードスピーカーを探しているのなら、当シリーズもチェックすべきだ。

さらに“モレル”は、『テンポ ウルトラ』シリーズ、『マキシマス』シリーズ、『マキシモ ウルトラ』シリーズも用意し、10万円以下のモデルも豊富に展開。さらにはこれらと関連するコアキシャルスピーカーも多々擁している。

そして同社は冒頭で触れたように、ブランド史上初となるパワーアンプシリーズを2018年より販売開始した。シリーズ名は『MPS』。5ch、4ch、1chの3モデルをラインナップさせていて、4chモデルの税抜価格は6万4000円。初めてのパワーアンプとして打ってつけのシリーズとなっている。市場の反応も上々だ。

今回は以上だ。次回以降も魅力的な海外ブランドを1つ1つ取り上げていく。お楽しみに。

「注目カーオーディオ・ブランド」クローズアップ! 各社の実力と魅力を展望! 第6回“morel(モレル)”編

《太田祥三》

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