ベントレー初のSUVモデルである『ベンテイガ』。SUVとしての処女作は、パワーユニットにW12またはV8を搭載し、最大出力は608psを誇る。内外装に高級車ブランドならではの高級感を醸しながらも、本格的なオフロード走行にも耐えうるという。
また、最大出力を22ps強化した高性能モデル「スピード」は、最高速は306km/h。世界最速の市販SUVの座をランボルギーニ『ウルス』から奪還した。
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「成熟したSUV市場に一石を投じる」…今秋から納車、2695万円
ベントレー モーターズ ジャパンは6月9日、初のSUVモデルとなる『ベンテイガ』を都内で報道陣に公開した。価格は2695万円で、納車開始は今秋を予定。2016年の販売台数は約80台を計画しているという。
ベントレー モーターズ ジャパンのティム・マッキンレイ代表は「成熟したSUV市場に一石を投じる予想外の回答をお客様にご提供することになる。それが世界で最初のラグジュアリーSUVだ」とベンテイガを紹介。
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「マルチに使えるベントレー」若い富裕層もターゲットに
ベントレー初のSUV『ベンテイガ』の購入ユーザーは、新規ユーザー、特にファミリー層への期待が高いという。
「ベンテイガはこれまでベントレーに乗っている既納先や、競合SUV、サルーンのユーザーだけでなく、これまであまりベントレーに縁のなかった新しいユーザー、ファミリー層にも期待している」とは、ベントレーモータースジャパンマーケティング・PRマネージャーの横倉典氏の弁。
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コンセプトカーから見直されたエクステリアデザイン
ベントレー初のSUV、『ベンテイガ』のデザインは、2012年に公開されたコンセプトカー、『EXP9F』をベースに開発された。
「EXP9Fの斬新すぎるデザインは賛否が分かれ、商品化するためにはベンテイガのデザインの再考が必要となった」と明かすのは、ベントレーモータースジャパンマーケティング・PRマネージャーの横倉典氏だ。
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コンチネンタルGTとミュルザンヌのインテリアフィールが融合
ベントレー『ベンテイガ』は、コンセプトカーである『EX9F』をベースに、エクステリアデザインは大幅に変更されたが、インテリアの変更はあまりされずに市販化に至ったという。
「EX9Fは、『アルナージ』や『ミュルザンヌ』をベースにしたSUVのコンセプトカーだった」とは、ベントレーモータースジャパンマーケティング・PRマネージャーの横倉典氏の弁。従って、インテリアの仕上がりも同社のフラッグシップたるミュルザンヌのレベルであった。
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【W12試乗】別世界に連れて行かれる…中村孝仁
のっけからお金の話で恐縮だが、そのお値段2739万円(消費税込み)だそうである。実はこれよりも高いSUVは存在するのだが、少なくとも乗ってみた感じは、今のところ別世界のものだった。
その名前、『ベンテイガ』という。どこがどう別世界だったかというと、先ずはベントレーという、超が付く高級ブランドが初めて試みたSUVという作品だということ。そもそもベントレーのホームページを見ると、「SUVではない。ベントレーだ。」というフレーズが飛び込んできて、SUVであるということを憚るのだが、そうは言ってもSUVであることは誰がどう見ても否定できないと思うので、敢えてSUVと呼ばせていただく。
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【V8 海外試乗】今、あえて12気筒を選ぶ理由はあるか…西川淳
W12ツインターボを積むベントレー『ベンテイガ』は、今のところSUV界の最高峰に位置している。ランボルギーニやポルシェとは“義兄弟”みたいなものだからさておくとして、この先、ロールスロイスやアストンマーティンといった同じ英国の老舗がSUVを出す予定で、イタリアの赤い人気者まで参入に前のめり気味、となれば、今のうちにラグジュアリーSUVとしての立場を固められるだけ固めておくに越したことはない。
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630馬力の「スピード」、世界最速の量産SUV標榜[詳細画像]
ベントレーは2月14日、SUVの『ベンテイガ』の高性能モデル、『ベンテイガ スピード』(Bentley Bentayga Speed)を欧州で発表した。
ベンテイガは2015年秋、ドイツで開催されたフランクフルトモーターショー2015でワールドプレミアされた。ベンテイガは、ベントレーならではラグジュアリー性とパフォーマンスを併せ持ったSUV。開発コンセプトは、「世界最速、最強、最もラグジュアリーかつエクスクルーシブなSUV」だ。
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【スピード 海外試乗】世界最速のSUVはとびきりゴージャスで快適だった…大谷達也
「工房」で作り上げられるベントレー
イギリス北西部の街、クルーに建つベントレーの本社工場では『ベンテイガ』の生産がフルピッチで行われていた。
ベンテイガはベントレーが2015年に発売した同ブランド初のSUV。本格的なオフロード性能を備えるいっぽうで、内外装は他のベントレー同様の豪華な仕上がりとなっていることもあって世界的な好評を博し、いまやベントレーの全生産台数の52%を占めるまでに成長。工場内でも『コンチネンタルGT』と『フライングスパー』の生産ラインが共用とされるいっぽうで、ベンテイガは独立した1本のラインを与えられるなど、伝統ある工場のなかでとりわけ強い存在感を放っていた。