VW パサート PHV 改良新型、受注が従来型の5倍増に…ドイツ

EVモードの航続は最大56km

SIMカード標準でインターネットに常時接続

部分自動運転が210km/hまで可能

フォルクスワーゲン・パサート・ヴァリアント GTE 改良新型
フォルクスワーゲン・パサート・ヴァリアント GTE 改良新型全 13 枚

フォルクスワーゲンは3月30日、改良新型『パサートGTE』(Volkswagen Passat GTE)のドイツ本国での受注が、従来型に対して5倍に増加した、と発表した。

パサートGTEは、パサートのパワートレインをプラグインハイブリッド(PHV)化した電動モデルだ。「GTE」は、『ゴルフ』にも設定されている。改良新型パサートGTEのボディタイプは、セダンとワゴンの「ヴァリアント」の2種類だ。

EVモードの航続は最大56km

改良新型パサートGTEのPHVパワートレインは、エンジンが直噴1.4リットル直列4気筒ガソリンターボ「TSI」で、最大出力156hpを発生する。これに、最大出力115hpのモーターを組み合わせる。システムトータルでは、218hpのパワーと40.8kgmのトルクを引き出す。トランスミッションは、6速デュアルクラッチの「DSG」だ。

二次電池(バッテリー)は、蓄電容量を従来の9.9kWhから13kWhへ、3割大容量化したリチウムイオンバッテリーだ。これによりEVモードの航続は、WLTP計測で最大56kmとした。フォルクスワーゲンによると、平均的な顧客の1日の移動距離の42kmを上回るという。

改良新型では、エクステリアが変更を受けた。フロントはバンパーやグリルが新デザインとなり、さらなる上質感が表現された。ヘッドライトは最新のLEDとなり、オプションで「IQ.Light」と呼ばれるLEDマトリクスライトが選択できる。リアは、バンパーや立体的なテールランプが新デザインだ。バンパーには、デュアルエグゾーストが組み込まれる。ホイールも新デザインとした。フォルクスワーゲン・パサート GTE 改良新型フォルクスワーゲン・パサート GTE 改良新型

SIMカード標準でインターネットに常時接続

改良新型には、最新の車載コネクティビティとして、「MIB」と呼ばれる「モジュラー・インフォテインメント・マトリックス」の第3世代バージョンを搭載する。スマートフォンアプリと連携するためのインターフェースには、フォルクスワーゲンとして初めて、Apple「CarPlay」によるiPhoneアプリのワイヤレス統合が可能になった。

この第3世代のMIBはデジタルコックピットとなっており、従来の「アクティブ・インフォ・ディスプレイ」に対して、機能が強化されている。ハイコントラストのグラフィックディスプレイは、鮮明かつ高品質を追求した。新デザインのマルチファンクションステアリングホイールのボタン操作で、3種類のディスプレイ構成をカスタマイズできる。

新開発のインフォテインメントシステムには、SIMカードを標準で付属し、インターネットへの常時接続を実現する。また、リアルタイムの交通情報を、ナビゲーションに反映させた。新しいミュージックストリーミングサービス、インターネットラジオ、最新の音声認識システムも導入する。スマートフォンを車両の「モバイルキー」として使用することもできる。

また改良新型は、「We Deliver」や「We Park」などの新しいモビリティサービスに対応する。デジタルログブックや燃費モニタリングなどの機能も利用できる。フォルクスワーゲン・パサート GTE 改良新型フォルクスワーゲン・パサート GTE 改良新型

部分自動運転が210km/hまで可能

改良新型には、最新の先進運転支援システム(ADAS)のブランドとして立ち上げられた「IQ.DRIVE」を導入する。新開発の部分自動運転システム、「トラベル・アシスト」がハイライトだ。この新しいシステムでは、0~210km/hという幅広いスピード領域において、部分的な自動運転を可能にする。

さらに、改良新型には、静電容量式センサーを備えたステアリングホイールを世界で初めて装備した。これは、ドライバーが正しくステアリングホイールを握っているかどうか、検知するもの。「緊急ステアリングアシスト」は、ブレーキによって回避操作を行う場合の安全性を高めている。

ドイツでは、パサートのセグメントのエンジンは、ディーゼルが多数を占めている。しかし、PHVテクノロジーを備えたガソリンエンジンのパサートGTEが、パサート全体の受注の15%を占め、従来型と比較して5倍の伸びを示している。フォルクスワーゲンによると、現在、パサートの顧客の7人に1人が、PHVを選択しているという。
動物のリアル『REANIMAL』 > 飼いたいと思ってる方も

《森脇稔》

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

アクセスランキング

  1. 郵便局の集配車が「赤く蘇る」、KeePerが8000台を施工
  2. 多胡運輸が破産、首都高のローリー火災事故で損害賠償32億円
  3. 「ホンモノのGT」が日常を小冒険に変える…マセラティの新型『グラントゥーリズモ』が誘う世界とはPR
  4. メルセデスベンツ『Gクラス』にEV誕生、4モーターで587馬力…北京モーターショー2024
  5. ノンジャンル220台のマニアック車が集合…第15回自美研ミーティング
  6. Sズキが電動マッサージ器を「魔改造」、25mドラッグレースに挑戦!!
  7. 【トヨタ GRカローラ 新型試乗】「GRヤリス」とはスタンスが明確に違う理由…河村康彦
  8. 『N-BOXカスタム』用パーツが一挙発売、ブリッツからエアクリーナーシリーズ4種類・5製品が発売
  9. [音響機材・チョイスの勘どころ]サブウーファー「小型・薄型モデル」の選択のキモは、“サイズ”と“音”と“価格”!
  10. テスラ モデル 3、新グレード「パフォーマンス」を追加…最高速度262km/h
ランキングをもっと見る