緊急事態宣言後、初の週末 街の変化は?…首都圏ゴーストタウン[フォトレポート]

宣言後初の週末 街の変化は?
宣言後初の週末 街の変化は?全 18 枚

世界的な脅威なっている新型コロナウイルス。日本でも4月7日から5月6日まで7都府県を対象に緊急事態宣言が発出され、人々の外出自粛や企業による営業自粛の流れが更に加速している。そして発出後最初の日曜日、街の変化を感じるべく車で外出をしてみた。

想像以上に精神を蝕むリモートワークという働き方

まずはリモートワークが出来ない医療関係者の方や物流関係者の方、生活必需品などを扱う小売業の方、その他リモートワークでは対応出来ずに出社しなければならない業種の方に御礼を。大きなパニックにならず、一定以上の生活が出来ているのはそういった方々のお陰ということをしっかりと自覚しようと思う。

そしてリモートワークについて、元々自分は長い間リモートワーク的な仕事の仕方をしていたので大きな変化は正直感じていない。ただ家族全員が外出自粛状態で、コロナ前だと昼間は家で一人過ごしていたのが、この状況では全員が家にいる状態となり、これが思った以上にペースを乱す。

それとリモートワークが広がるにつれて増えてきたオンライン会議、これも意外と心を蝕んでいる。人様にお見せできる部屋に住んでいる人であれば何も感じないのだろうが、自分は築30年超の狭い賃貸マンション住まい。見せられる壁なんてありもしないし、いつでも誰かを招き入れられるほど綺麗にしているわけじゃない。なので極力音声のみの会議にするのだが、場の空気感というか会話の入り方や切り方が掴めずに気を使いまくり、相手と会話が被ることも多々。終わった後は暫くグッタリとしてしまう。

そして耳に聞く、目に入るニュースは本日の感染者は●●●人で……、と暗いニュースばかり。さすがにこれだと精神的に落ち込んできてしまうのは仕方が無いこと。そこで気分を変えるために外に出たのだが、濃厚接触を避けるべく車で街を巡ってみた。

自分の趣味で車にはプロショップで施工したカーオーディオが搭載されているので、なかなかの高音質で音楽が聴ける。そしていつもとは気分を変えたかったので音楽ダウンロードサイトにて2月&3月のシングルランキングTOP10を曲がタブらない様に纏めて購入。普段よりも少しボリューム上げ気味で目的地に向かうと、色々な意味で考えさせられる景色が広がっていた。写真は車中から撮影出来る範囲とドライブレコーダーの映像から切り出している。

インバウンド需要低下で街の景色が変化する

雷門交差点付近にて撮影。早く着いたので30分ほどこの場にいたが、簡単に数えられるぐらいパラパラとしか人は訪れていなかった雷門交差点付近にて撮影。予定より早く着いたので30分ほどこの場にいたが、簡単に数えられるぐらいパラパラとしか人は訪れていなかった。AM10:00。最初の目的地とした浅草雷門に到着。実際には9:30頃には到着していて人も車もまばらな状態だった。10時までには人も増えるだろうなと路上パーキングで待機していたのだけれど一向に人が増える様子がない。付近の店舗も営業していない所がほとんどで、門の正面を通過したときに本堂方面を見てみると仲見世に人がほとんどいない。シャッターも閉まっている様子だったので営業を自粛しているのだろう。それでも何人かは人が歩いていたのだけれど、しっかりとマスクをしている人ばかりだった。

賑やかだったはずの場所も音のない街に変わっていた

サブカルチャーの街、秋葉原。ひっそりとした雰囲気がいつもと全く違うので戸惑うサブカルチャーの街、秋葉原。ひっそりとした雰囲気がいつもと全く違うので戸惑う。AM10:15。浅草雷門から秋葉原へ移動してきた。営業している店舗も多少ある雰囲気なのだけれど、とにかく音や光がほとんどない。普段であれば店舗から色々な音楽が流れていたり、店舗看板の電飾が派手に光っているのだが、そういった様子はなく活気がほとんど感じられない。JR秋葉原駅から中央通りに出る道も人がほとんどいない状態。午後になれば多少なりとも人は増えるのかもしれないけれど、コロナの影響で歩行者天国も自粛中。コロナ前では考えられない静かな時間が経過していた。

華やかさを潜めたハイソな街並み

いつもと雰囲気が違いすぎて危うく通り過ぎそうになるほど静まりかえっているいつもと雰囲気が違いすぎて危うく通り過ぎそうになるほど静まりかえっている。AM10:30。秋葉原から中央通りを直進して銀座に到着。何となくの場所を決めていたのだけれど危うく通り過ぎる所だった。その理由は都内の中心地である銀座と思えないほど人も車もいなかったからで、静まりかえった銀座を銀座と思えずに通過しそうになっていた。

大手デパートやブランドショップが数多くあるが、営業している店舗は無いように見える。ポツポツと人は歩いているのだけれど、とても早足で歩いていて買い物に来たという雰囲気は無い。この風景を見たとき、自分が考えている以上にコロナウイルスは脅威なんだなと改めて実感した。

笑顔の見えないブティック通りは風の音だけ聞こえていた

東京丸の内のブランド通り。現実味が感じられない絵の世界に入った気分になった東京丸の内のブランド通り(丸の内仲通り)。現実味が感じられない絵の世界に入った気分になったAM10:45。銀座から東京丸の内にあるブランド通りへ来た。皇居側から回って来て、左折したすぐの所で撮影した写真だ。現実味が感じられないほど車はもちろんのこと人がいない。店舗は全て自粛している様子。今までこんな状態を見たこともないし、日の出前であってもここまでの光景は見られるのか分からない。とにかく静かで動くものがなく、凄くリアルな絵のように思えた。思わず車の窓を開けて外の雰囲気を感じようとすると、風で木々がなびくカサカサした音しかしない不思議な感覚だった。

意識した自己防衛を感じられた港町横浜

山下公園の一角。ここには人がいなかったが、芝生スペースや海沿いの散歩道には家族やカップルが散策していた山下公園の一角。ここには人がいなかったが、芝生スペースや海沿いの散歩道には家族やカップルが散策していた。AM11:40。都内を離れ少し足を伸ばして横浜の山下公園に来てみた。時間もお昼近くになったせいか、都内にいるときよりも人の多さは感じる。芝生エリアでは小さな子供を連れた家族が数組遊んでいたり、園内を散歩している人もいるのだけれど、それでも日曜日の山下公園と考えれば劇的に人は少ない。目に付く人はマスクをして密集しないように意識して距離を取っているのが見て取れる。たしかに自宅から出ずに過ごすのが一番良い方法なのかもしれないけれど、ルールを守り他人への気遣いをした上で気晴らしに外へ出るのは責められない。改めて節度を持った行動を心がけようと思えた。

活気あるはずのお昼時。街は一変していた

お昼時の中華街とは思えない光景。店舗はやっていそうな感じがするのだが、人が少なく活気が感じられないお昼時の中華街とは思えない光景。店舗はやっていそうな感じがするのだが、人が少なく活気が感じられない。AM11:50。山下公園からすぐ近くの横浜中華街へ移動してきた。時間が時間なので混雑しているだろうと思っていたのだけれど、想像の半分どころか1割ぐらいしか人がいなかった。

メイン通りを覗いてみると営業している店舗はありそうなのだが、見えて当たり前の中華まんを蒸かしている湯気が出ていないし、奥の門まで見通せてしまうほど人がまばらにしかいない。コロナ前だと平日でもお昼時は人が溢れているのに、自粛要請でここまで変わるのかと衝撃を受けたのだけれど、決して悪い事ではなく日本で暮らす人々の意識の高さを感じられた。

苦しい時こそ日本人の良さを活かしたい

マナーを自然と守る日本人、素敵です自然とマナーを守る日本人、素敵です。日本に生まれ育つと自然と身についている常識や暗黙のルールが存在する。例えばエスカレーターでは歩いて昇っていく人の邪魔にならないように片側を空けておいたり、通勤時どれだけ混んでいても階段では左側通行で逆側を空けながら動いていく。人への気遣いやルールに対して意識せずとも自然に対応出来るのが日本人の美しい所だ。そういった行動を自然と出来るのであれば、猛威を振るっているコロナウイルスに対し“意識して”気を使うことで必ず終息は早まるはず。

しきりに言われている“3密(密閉空間・密集場所・密接場面)”を避ける事、ソーシャルディスタンス(難しく言っているけれど、1~2mは人と離れましょうという事)の確保、うがい手洗い消毒をしっかりと行う事。これはもう効果があると信じて確実に実践するしかない。

それと“働きアリの法則”というのは知っているだろうか。2割のアリはよく働き、6割のアリは普通に働き、2割のアリは怠ける、というものだ。これは集団行動をするとほぼほぼ起きる現象だと言われている。これを今のコロナ対策に当てはめれば、非常に気を付けて行動をしている人が2割、一定レベルに気を付けている人が6割、何も対策していない人が2割。この何もしていない人が少しでも“意識を持って”行動をしてくれれば必ず終息は早くなるはずだ。もし身近にそういう人がいたら思い切って指摘してあげて欲しい。それが自分の為であり、自分の周りの人の為でもあるのだから。

見えない脅威との戦い、テンションの下がる数々のニュース、強い自粛ムードで行動が制限されている今こそ、真面目で気遣いが出来る日本人の良さを全力で発揮させるときなはず。1日でも早いコロナウイルスの終息を目指して“意識ある”行動をしていこう。

《藤澤純一@Mycar-life》

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