昭和・平成・令和、3時代を駆け抜けたマツダ『ボンゴ』、生産終了へ[新聞ウォッチ]

マツダ・ボンゴバン(現行)
マツダ・ボンゴバン(現行)全 8 枚

気になるニュース・気になる内幕。今日の朝刊(朝日、読売、毎日、産経、東京、日経の各紙・東京本社発行最終版)から注目の自動車関連記事をピックアップし、その内幕を分析する新聞ウォッチ。…………

天皇陛下の即位に伴い、新元号「令和」がスタートして1年を迎えた。平成から令和の時代に替わってからも、台風などによる相次ぐ自然災害や、新型コロナウイルスの感染拡大などに見舞われての波乱の幕開けとなった。

「コロナ克服へ『心一つに』と、きょうの読売なども「天皇陛下即位1年」関連の特集を掲載している。毎日は「国民と1歩ずつ」。産経は「令和時代、激動の幕開け」、また、日経は「苦難越えて」とのタイトルで、令和元年から令和2年にかけての新時代の日本の1年を振り返っている。

新元号の「令和」がスタートしたのに伴い、いろいろな分野での世代交代も活発だが、今年創立100周年を迎えたマツダでは、商用車の『ボンゴ』の生産を終了する。ワンボックスの「ボンゴバン」は近く、小型トラックの「ボンゴトラック」は8月にもそれぞれ生産を終える予定という。

マツダ・ボンゴトラック(現行)マツダ・ボンゴトラック(現行)

きょうの毎日などが報じているが、マツダでは、自動車メーカーとしての「祖業」である商用車の生産から完全に撤退することになる。

「昭和の香り」が漂う初代ボンゴは当時の社名は東洋工業だった1966年(昭和41年)に発売し、車内の広さと低床が特徴でワンボックスカーの代名詞になったほど。90年代半ばのミニバーンブームには、経営危機の中でも「家族や仲間のためのレジャー基地」をコンセプトにした「ボンゴフレンディ」を発売するなど商用車の枠を越えて話題となった。

マツダ・ボンゴ800(1966年、初代)マツダ・ボンゴ800(1966年、初代)

しかし、近年は競争激化や商用車市場の低迷で販売台数が減少。昨年の生産台数は1万190台。同社の国内生産台数の1%程度だったという。令和という新しい時代とはいえ、また、昭和生まれの名物車が消えてゆくのは淋しい限りだ。

2020年5月1日付

マツダ・ボンゴ(1977年、2代目)マツダ・ボンゴ(1977年、2代目)

●新型コロナ、緊急事態宣言延長首相が表明、4日にも正式決定(読売・1面)

●JAL229億円赤字、1~3月期、再上場後初の転落(読売・8面)

マツダ・ボンゴブローニイバン(1983年)マツダ・ボンゴブローニイバン(1983年)

●ソフトバンクG赤字拡大、3月期見通し9000億円(読売・8面)

●コロナ影響倒産100件超、上場企業下方修正相次ぐ(朝日・6面)

マツダ・ボンゴブローニイトラック(1984年)マツダ・ボンゴブローニイトラック(1984年)

●「コロナ対策1年以上」感染者ゼロ当面困難、専門家会議提言案(毎日・1面)

●天皇陛下ご即位1年国民と1歩ずつ(毎日・7面)

ボンゴ・フレンディ(2000年)ボンゴ・フレンディ(2000年)

●ワンボックス車の代名詞、「ボンゴ」が生産終了へ(毎日・8面)

●大人になったら買いたいもの、男女とも車がトップ(産経・20面)

マツダ・ボンゴブローニイバン(2000年)マツダ・ボンゴブローニイバン(2000年)

●トヨタ、北米の生産再開を延期、仕入れ先など遅れ(東京・7面)

●コロナ対策知財無償で、トヨタとキヤノン世界に提供(日経・1面)

●アイシン精機、社名「アイシン」に(日経・13面)

●中国の車工場、通常稼働に、トヨタやホンダ、1割増産(日経・14面)

●JR東、純現金収支が赤字、前期初の1500億円、JR西は3年ぶり(日経・17面)

●ガソリン店頭130円割れ、3年4か月ぶり、連休後も下落へ(日経・20面)

《福田俊之》

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