伊勢崎線-日比谷線直通 座席指定 THライナー、恵比寿どまり霞ケ関始発のふしぎ

中目黒駅
中目黒駅全 9 枚

6月6日から走り出す、東武伊勢崎線・東京メトロ日比谷線 直通 有料座席指定列車 THライナー。各座席にコンセントやドリンクホルダーがつき、TOBU FREE Wi-Fi が入る東武70000系70090型で、ゆっくり座って行くプレミアムな列車は、なぜ恵比寿どまり、霞ケ関始発か。

まずTHライナーの運転概要。運行開始時点の運行本数は、平日・土休日とも朝の久喜→恵比寿 が2本、夜の霞ケ関→久喜 が5本。合計7本。乗車には運賃のほかにTHライナー座席指定料金580~680円がいる。

途中停車駅は、(伊勢崎線)東武動物公園、春日部、せんげん台、新越谷、(日比谷線)上野、秋葉原、茅場町、銀座、霞ケ関、虎ノ門ヒルズ、神谷町、六本木、広尾。

都心方面 恵比寿行きは、久喜~新越谷が乗車のみ、上野~銀座が降車のみ。霞が関~恵比寿は料金不要、運賃のみで誰でも乗れるフリー乗車区間に。

埼玉方面 久喜行きは、霞ケ関~上野が乗車のみ、新越谷~久喜が降車のみ。両方向とも、東武・メトロの乗務員交代のために北千住駅で運転停車する。

あくまで東武・メトロのプレミアムサービスとして…か

THライナー停車駅THライナー停車駅そこで気になるのが、都心方面の朝便の終点は、中目黒ではなくひとつ手前の恵比寿どまり、夜の埼玉方面 夜便は霞ケ関発である点。

中目黒は、東急東横線とメトロ日比谷線が接続する同一方向2面2線ホームをもつ駅。横浜寄りに電車3本を留置できる引き上げ線がある。

ここから推測の域。恵比寿行きTHライナーは恵比寿ですべての客を降ろし、ひとつ先の中目黒へ回送し、一般列車と同じく中目黒引き上げ線・留置線で、座席をクロス(前向き)からロング(横向き)に転換し、北千住方面の一般列車として折り返す。

恵比寿でいったんTHライナー客をすべて降ろすのは、中目黒で乗り換えて東急東横線 横浜方面へ行く客とすみ分けるか、THライナーにあくまで「東武鉄道と東京メトロの座席指定列車」として独立させるか、とも思える。

また、THライナー券の購入は、東武携帯ネット会員サービスなどのネット購入のほか、東京メトロ 上野・秋葉原・茅場町・銀座・霞ケ関駅の事務所や指定席券売機、東武線の自動券売機などで買える。

ここで思う。東急東横線が接続する中目黒にもTHライナー券を購入できる券売機を置くとなると、またいろいろ調整や手間がいる……とも考えられる。

埼玉方面 夜便の霞ケ関始発はもっと妄想ふくらむ

東武鉄道 70000系 70090型東武鉄道 70000系 70090型いっぽう埼玉方面 夜便 5本をみる。霞ケ関には、恵比寿寄りに折り返しの引き上げ線1本がある。たとえば一般列車で北千住方からやってきた70090型電車をこの引き上げ線に入れて、座席をロングからクロスに転換し、久喜行きTHライナーとして戻す、という想像もできる。

さらに一般列車に目をむけると、THライナーが走り出す6月6日から、「日比谷線 平日ダイヤは、霞ケ関駅行き列車を中目黒駅行きに変更し、霞ケ関駅から中目黒駅の間を8本増発。霞ケ関駅始発列車7本を中目黒駅始発に変更する」(東京メトロ)という。

また、東武鉄道と東京メトロに聞くと、「日比谷線の需要を考慮して恵比寿行きと、霞ケ関発とした。霞ケ関発とする理由のひとつに、仮に恵比寿発にすると、霞ケ関までのフリー区間内で運賃のみ利用者と、霞ケ関からの指定席予約者で席が重なってしまいトラブルのもとになるのを防ぐため」という同じ回答があった。

そこで、中目黒方面 霞ケ関どまりや霞ケ関始発 北千住方面の時刻表をみてみる。現在は平日の日比谷線 霞ケ関どまりが朝4本。霞ケ関始発 北千住方面が朝6本・夕夜3本の合計9本ある。

空いた霞ケ関留置線にTHライナーが入り込むか

北千住駅北千住駅こうした霞ケ関どまり、霞ケ関始発の電車を中目黒まで延長させることで、霞ケ関の引き上げ線が空く。この空いた引き上げ線にTHライナー70090型が入るとみるのはどうか。

このイメージで続けると、次に気になるのは、霞ケ関始発の夜便THライナーがどう準備されるか。一般列車の霞ケ関どまりが中目黒まで延長したおかげで空いた霞ケ関引き上げを使い、70090型が一般列車(ロングシート)で霞ケ関どまりに入り、霞ケ関電留線でクロスシートに転換し、同駅始発に入るか。

または、一般列車として中目黒まで行き、中目黒の電留線でクロスシートに転換し、霞ケ関まで回送するか。もうひとつは、一般列車で中目黒発 北千住行きに入り、北千住駅の電留線でクロスシートに転換し、北千住から霞ケ関まで回送するか……。

どれもいち利用者の想像。座席指定券の発売が始まる5月30日前後には、もう少し具体的な動きが見えてくるかも。

《レスポンス編集部》

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