アルミホイールへの交換は“お約束”だった…マニア注目の10ブランド【懐かしのカーカタログ】

カンパニョーロ
カンパニョーロ全 10 枚

70年代から80年代にかけて、乗用車はスチールホイールの標準装着がごく普通だった。なのでクルマ好きは愛車を手に入れると、まずお気に入りのアルミホイールに交換するのが“お約束”のひとつ。今回はそんな時代にマニアが注目していたアルミ(アロイ)ホイールのブランドを、当時のカタログで振り返る。

カンパニョーロ

カンパニョーロカンパニョーロ
カンパニョーロは1933年に自転車部品のメーカーとして設立。今もロードバイク乗りのマニアから一目置かれる存在だ。一方でカーマニアにとっては、70年代のスーパーカーのホイールとして憧れの存在だった。マセラティ『メラク』『カムシン』、ランボルギーニ『エスパーダ』といったモデルの足元を引き締めていた。

もともと質量の軽いマグネシウムを採用、防錆コーティングと入念な塗装が施された独特の風合いも魅力だった。後にテクノマグネシオ、MIMホイールへと意思が受け継がれる。写真は1984年のFET極東のカタログより。

テクノマグネシオテクノマグネシオ

クロモドラ

クロモドラクロモドラ
1967年に登場したフェラーリ『ディーノ』に装着された、市販車用では初のマグネシウムホイールがクロモドラだった、とカタログの説明にもある。アフターマーケットでは、いわゆる星型の“タイプA”はお馴染み。フィアット、ランチアなどのホイールはずっと手がけており、たとえば現行のフィアット『500』の純正オプションのアルミホイールも実は“Cromodora”の刻印が記されている。

BBS

BBSBBS
ドイツ発祥のBBSは高品質で軽量な鍛造ホイールの製造メーカーで、F1やツーリングカーレースでその実力が認められた。お馴染みなのはクロススポークデザインで、センターディスクやマルチピース型のリムジョイントボルト航空工学技術品質で仕上げられている。カタログは1995年の日本ビー・ビー・エス(株)のもの。

ATS

ATSATS
写真のカタログには“MADE IN WEST GERMANY”の印刷があった。ドイツ生まれで、ひと頃、日本の自動車雑誌でも輸入発売元の広告をよく見かけた。フォルクスワーゲン、アウディ、メルセデス・ベンツ、ポルシェなどドイツ車系のユーザーを中心に人気が高かった。

コスミック

コスミック、ボラーニコスミック、ボラーニ
“マークII”と呼ばれた写真のモデルがおなじみだった。10インチのP.C.D.=101.6mmはクラシック・ミニの御用達のひとつ。

ボラーニ

クラシックなスタイルのクルマの足元に。センターハブを取り付け、センターロックナットで締める方式を採用していた。

スピードライン

スピードラインスピードライン
イタリアのメーカー。比較的シンプルなデザインで、ドイツ車に標準装着される例もあった。

OZ

OZOZ
近年はトレンドに乗ったデザインの製品が多いようだが、写真のカタログは’90年代初頭のもので、シンプルだが細部にひとヒネリのあるデザインが注目だった。

エンケイ

エンケイエンケイ
日本のメーカーで忘れられないのがエンケイだ。写真は“マッチングカタログ”の初号だったという’81年版以降の3冊より。マッチングといっても当時は実車に1台ずつ実際に装着し、スタジオ撮影(ロケもあった)と手間がかかっている。エンケイメッシュ、バハといったモデルが人気だった。

zona

zonazona
ブリヂストンが手がけたアルミホイールのブランド名がzonaだった。ヨコハマタイヤはalmex。比較的手頃な価格で、しっかりと個性が楽しめるモデルが揃っていた。

《島崎七生人》

島崎七生人

島崎七生人|AJAJ会員/モータージャーナリスト 1958年・東京生まれ。大学卒業後、編集制作会社に9年余勤務。雑誌・単行本の編集/執筆/撮影を経験後、1991年よりフリーランスとして活動を開始。以来自動車専門誌ほか、ウェブなどで執筆活動を展開、現在に至る。便宜上ジャーナリストを名乗るも、一般ユーザーの視点でクルマと接し、レポートするスタンスをとっている。

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