1979年に誕生したメルセデスベンツの高級クロスカントリー『Gクラス』。基本的なデザインを継承しつつ約40年に渡り改良が重ねられてきた。2018年6月にGクラスは大幅に刷新され、丸形LEDヘッドライトや最新のコックピットを備えるなど、エクステリア・インテリア共に変更が見受けられる。
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新型を受注開始 最も大幅な改良
メルセデス・ベンツ日本は、 新型『Gクラス』を6月6日に発表し、同日より注文受付を開始した。納車は8月下旬以降の予定。
Gクラスは1979年の誕生以来、基本的なスタイリングやボディはそのままに、パワートレインや装備のアップデートを繰り返しながら約40年間、最高級クロスカントリービークルとして君臨してきた。新型はGクラス史上最も大幅に改良されたモデルであり、初のフルモデルチェンジとなる。
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新型、商品企画責任者「自身のオフロード記録を刷新した」
メルセデス・ベンツ日本は6月6日、ラダーフレームやサスペンションを刷新するなど大幅な改良を施した新型『Gクラス』の受注を開始した。価格は「G550」が1562万円、メルセデスAMG「G63」が2035万円で、納車開始は8月下旬以降を予定しているという。
ダイムラー社で新型Gクラスの商品企画責任者を務めるミヒャエル・ベルンハルト氏は同日、都内で開かれた発表会で「新型Gクラスは自身のオフロード記録を刷新した。それを達成するために、すべてのパラメーターがさらにファインチューニングされた」と強調した。
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“463”がキーワード、商品企画責任者[インタビュー]
メルセデスベンツ『Gクラス』の商品改良が行われ、日本でも販売が開始された。骨格となるラダーフレームをはじめ、エクステリア、インテリアとも大きく変更されたが、フルモデルチェンジではないという。そこで、本社Gクラス商品企画責任者にその理由などを聞いた。
◇“463”が重要
----:早速ですが、今回フルモデルチェンジではなく、商品改良としたのはなぜでしょう。ラダーフレームは新設計、エクステリアやインテリアのデザインも刷新されていますので、フルモデルチェンジの域だと思うのですが。
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【試乗】他のメーカーはこれを真似しないように…中村孝仁
今から40年も前の1979年に、メルセデス『Gクラス』は誕生した。当時Gクラスなどという呼び名はなく、日本では「ゲレンデヴァーゲン」と呼ばれることが多かった。
そもそもは、コードネームW460/461と呼ばれたパートタイム式の4輪駆動システムを持つ、純粋無垢のオフロードカーだった。元々4WD技術を持たなかったダイムラー社が、4WDを得意としたオーストリアのシュタイアー・プフと共同で開発したモデルが、このクルマだった。その後、より高級化、快適化を目指し、メルセデスベンツチームが主導的立場に立って開発された新たなGヴァーゲンが、1990年に誕生したコードネームW463の名を持つモデル。これが今、日本で販売されるGクラスの直接の祖先である。
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【試乗】驚きのプライスだが、その価値は十分にある…丸山誠
新型Gクラスと先代との違いは
『Gクラス』は、1979年の誕生から39年の間に何度か変更を受けたが、フルモデルチェンジはされなかった。日本では従来型を併売したため、今回のモデルをフルモデルチェンジとはしていないが、事実上39年ぶりの新型といっていい。【試乗】驚きのプライスだが、その価値は十分にある…丸山誠 画像
クリーンディーゼルモデル「G350d」を追加
メルセデス・ベンツ日本は、『Gクラス』に直列6気筒クリーンディーゼルエンジン「OM656」を搭載した「G350d」を追加し、4月4日より予約注文の受付を開始した。納車は7月頃の予定。
G350dは、バランスに優れ、コンパクトな直列6気筒クリーンディーゼルエンジン「OM656」を搭載。欧州のRDE(Real Driving Emission、実路走行試験)規制に適合するなど、高い環境性能も併せ持つ。
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【試乗】進化の中でも“らしさ”は健在…島崎七生人
“ゲレンデヴァーゲン”と呼ばれた初代の誕生が1979年だから、ざっと40年。大きく見ると途中1989年にモデルチェンジがあり、現在のモデルはその後継版として2018年に登場。ただし“W463”のコードネームは従来型を踏襲している。