SUVスタイルで現代に復活した『タフト』と『ロッキー』。その車名のルーツはどちらも本格的な“クロカン4WD”だった。そこで今回はこの2車と、あわせてトヨタのOEM版のカタログを振り返る。
ダイハツ・タフト(1974~1984年)
ダイハツ・タフト
写真は『タフト』の後期型で2.8リットルのディーゼルエンジンを搭載したモデルのカタログ。初期型に対して洗練された顔つきが特徴だった。排気量から想像しにくいが実車の全幅は1460mmと現在の軽よりも小さく、登坂能力tanθ=0.96といった機動性の高さを誇った。
ダイハツ・タフト
ステアリングのキックバックを防ぐシミーダンパーなども装備。ボディタイプはレジントップ、バン、のほか、後席に横向きで4名が座る6人乗りも設定があった。
ダイハツ・ラガー(1984~1997年)
ダイハツ・ラガー
ラガーのフルモデルチェンジ版として登場したのが『ラガー』だった。写真のカタログは’86年のもので、搭載エンジンは2.8リットルのディーゼル。ボディタイプはレジントップ、ハードトップ、ソフトトップの3タイプ。
ダイハツ・ラガー
角形ヘッドランプにフェイスリフトを受けたのは’87年モデルからで、’93年にはサスペンションが一新され、前=ダブルウイッシュボーン、リヤ=5リンクに。このモデルをベースにベルトーネが手がけたのが、BMW製のエンジンを載せた『フリークライマー』だった。
ダイハツ・ロッキー(1990~1997年)
ダイハツ・ロッキー
関係性でいうと『ラガー』の弟分にあたるモデルがこの『ロッキー』だった。とはいえ本格的なラダーフレーム構造をもち、1.6リットルのガソリンエンジンを搭載。
ダイハツ・ロッキー
カタログは’92年のものだが、専用工具で取り外しが可能だったレジントップとリヤウインド、サンルーフ、オプションとして用意されたキャンバストップなどの説明が載せられている。
トヨタ・ブリザード(初代・1980~1984年、2代目・1984~1990年)
トヨタ・ブリザード
『タフト』のOEMとして誕生したのが『ブリザード』だった。カタログは’82年のもので、搭載エンジンは2.2リットルの“L型ディーゼル”。外観はフロントグリルのデザインの違い程度だが、幌型(幌ドアタイプ)にはタコメーターやプリントレザーシートを備えたモデルが設定されている。
トヨタ・ブリザード
2代目はダイハツの『タフト』が『ラガー』と車名を変えたのに対して『ブリザード』名義は踏襲。写真のカタログは’86年のもので、サスペンションはまだ板バネのままだったが、搭載エンジンには2.4リットル・ディーゼルの自然吸気とターボの2機種を設定している。