ディフェンダー 新型にショートボディ登場、オフロード性能を追求した「90」…欧州受注開始

全長はファミリー向けの小型ハッチバックと同等サイズ

4気筒エンジンにマイルドハイブリッド搭載

ランドローバー史上最も頑丈なボディ構造

ランドローバー・ディフェンダー 新型のショートボディ「ディフェンダー 90」
ランドローバー・ディフェンダー 新型のショートボディ「ディフェンダー 90」全 16 枚

ランドローバーは9月9日、新型『ディフェンダー』(Land Rover Defender)のショートボディ、「ディフェンダー90」の受注を欧州で開始した。英国本国でのベース価格は、4万3625ポンド(約595万円)と発表されている。

ディフェンダーは、ランドローバーの第一号車として、1948年にデビューした「シリーズ1」の伝統を受け継ぐSUVだ。高い悪路走破性を最優先にしたモデルで、その無骨なまでのフォルムと優れたオフロード性能は、世界中で多くのファンに支持されてきた。

新型ディフェンダーでは、伝統のオフロード性能をさらに引き上げ、究極のオフローダーを目指した。まったく新しい内外装デザインや最新のコネクティビティ、先進運転支援システム(ADAS)なども採用している。

全長はファミリー向けの小型ハッチバックと同等サイズ

新型には、ロングボディとショートボディの2種類を設定する。ロングボディの「ディフェンダー110」は5シート、6シート、5+2シートから選択できる。2列目シート後方の収納容量は最大1075リットルで、シートを倒した場合は2380リットルまで拡大する。ランドローバー・ディフェンダー 新型のショートボディ「ディフェンダー 90」ランドローバー・ディフェンダー 新型のショートボディ「ディフェンダー 90」

一方、ショートボディのディフェンダー90の全長は、背面スペアタイヤを含めて4583mm。ランドローバーによると、ファミリー向けのコンパクトハッチバックと同等のサイズという。5名乗りが基本で、ジャンプシートを選択すると6名が乗車できる。

デザインは、短い前後オーバーハングにより、オフロード性能に直結する優れたアプローチアングル、デパーチャーアングルを追求した。ひと目でディフェンダーとわかるシルエットに仕上げている。ランドローバーのデザイナーは、専用の直立フォルムをはじめ、ルーフ後方に取り付けた「アルパインライト」ウィンドウ、横開きのリアテールゲート、背面スペアタイヤなど、初代ディフェンダーの特長を新たな形で取り入れ、21世紀仕様の最新SUVを開発した。

インテリアにも、初代のデザイン要素を受け継ぐ。通常は見えないように設計される構造物や装具をあえて露出させ、シンプルさと実用性を強調している。シフトレバーをダッシュボードに取り付け、オプションで追加できる「ジャンプシート」を用意した。このジャンプシートは初期のランドローバー車のように、フロントシートを3名掛けにすることができる。ランドローバー・ディフェンダー 新型のショートボディ「ディフェンダー 90」ランドローバー・ディフェンダー 新型のショートボディ「ディフェンダー 90」

4気筒エンジンにマイルドハイブリッド搭載

欧州仕様のパワートレインは、ガソリンとクリーンディーゼルだ。導入時は、高効率なマイルドハイブリッドテクノロジーを搭載した4気筒の「P300」と、パワフルな6気筒の「P400」のガソリンモデルをラインアップする。

このほか、4気筒ディーゼルエンジンは「D200」とパワフルな「D240」の2種類を設定する。NEDC(新欧州サイクル)による燃費は13.2km/リットル、CO2排出量は199g/kmを実現しているという。

ランドローバー史上最も頑丈なボディ構造

ランドローバーが、極限での環境向けに新開発した「D7x」アーキテクチャーは、軽量アルミニウムのモノコック構造で、ランドローバー史上最も頑丈なボディ構造だ。従来のラダーフレーム構造と比較して、およそ3倍のねじり剛性を確保した。開発の過程で6万2000項目以上のテストをしており、シャシーとボディ構造は一般的なSUVや乗用車の基準を上回るという。

パーマネントAWD、ツインスピード・オートマチック・ギアボックス、センター・ディファレンシャル、オプションのアクティブ・ロッキング・リア・ディファレンシャルなど、柔らかい砂が舞う砂漠地帯から極寒のツンドラ地帯まで、あらゆる環境で優れたパフォーマンスを発揮するために、必要なすべての機能を追求している。

新型で新採用した「コンフィギュラブル・テレイン・レスポンス」では、オフロード経験が豊富なドライバーが状況に応じて細かな車両設定が可能だ。また、これからオフロードを楽しむドライバーも、インテリジェントオート機能を利用して、地形に合わせたモードをシステムに検出させることができる。

新設計のボディ構造により、291mmの最低地上高(エアサスペンションの場合)と、世界有数のオフロードジオメトリーを可能にした。「テレイン・レスポンス2」の新たなウェイドプログラムにより、最大渡河水深は900mmを確保した、としている。

《森脇稔》

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