【柴犬ハルの気になるクルマ】後席のこだわりと実用性に星5つ!三菱 eKクロススペース

三菱 eKクロススペース×ハル
三菱 eKクロススペース×ハル全 12 枚

「いやぁ、そんなに注目されても照れるなぁ。え? ボクじゃなくて『eKクロススペース』の“顔”のほうなの?」とばかりにクルマの前でポーズをとるハル。今回はこのクルマに乗り、自宅近くの公園に散歩&買い物に出かけた。

しかし改めて実感するのは“ダイナミックシールド”と呼ばれる今の三菱車のフロントデザインの存在感。『デリカD:5』以降、もはやおなじみのマスクだが、よくよく見較べれば『eKクロス』とはヘッドランプの厚みを始め、各部のデザイン、バランスはそれぞれ専用になっている。

スーパーハイトワゴンの『eKクロススペース』では天地により大きく見せる方向でデザインされているが、これは豊かさ、安心感を表現してのことだろう。

後席まわりの使い勝手のよさ、こだわりを実感

足をかざすだけでスライドドアが開く「ハンズフリーオートスライドドア」足をかざすだけでスライドドアが開く「ハンズフリーオートスライドドア」
今回の試乗では実用性を徹底チェックしてみた。その結果、使いやすさへのこだわりを実感した。とくに注目したいのは後席まわりの使い勝手のよさ。

スライドドアはBピラー下あたりに足をかざすと自動で開くのが助かるし(右側はT、Gグレードにオプション)、開けば約650mmの余裕のある開口幅がうれしい。さらに今回は後席にハルを乗せることにしたのだが、約320mmのスライド機構を活用しシートをフロントモーストの状態にしておけば、シートがドアから近くにあるので、ドア側からサッ!とハルをシートの上に座らせることができた。

三菱 eKクロススペースの後席に座るハル三菱 eKクロススペースの後席に座るハル
重たいハル(現在の体重は約11kg)を抱きかかえた状態で、室内の奥のほうまで無理な姿勢のままハルを“運ばなくて済む”のは大助かり。小さなお子様の乗せ降ろしも同様だろう。なお後席は座面クッションの出来が上々だから、前後長があとひと息、余裕があればなおいい。

また運転席後ろのシートをフロントモーストにしてハルを乗せた状態で、家内は助手席をリヤモーストにして乗れば、着座状態で斜め後ろのハルとのコミュニケーションがとりやすい。走行中に「(後ろの)ハルは大丈夫?」と気にすることは多いが、これなら振り返れば簡単に確認できるのでよい。

リヤサーキュレーターリヤサーキュレーター
ルーフに備わる後席用のサーキュレーター(プラズマクラスター付き、パッケージメーカーオプション)は、風量最大だとさすがに送風音は大きめになるが、蒸し暑さを感じた取材日当日だったが、後席のハルからのクレーム(ツラいとハァハァと息が荒くなる)は出なかった。

日々の使用の中で“お役立ち度”ポイントが高い

三菱 eKクロススペースのラゲッジスペース三菱 eKクロススペースのラゲッジスペース
さらにシートはその状態のままでもラゲッジスペースがしっかり確保されるのもいい。散歩帰りにいつものペットショップに寄りハルのフード(3kgの袋×2種類)を購入、スーパーでも買い物をした、試乗日当日の実にリアルな我が家の様子を写真に収めたが、ラゲッジスペースはご覧のとおりの余裕。ちょっとした遠出で家族の荷物やお土産が増えても心配はいらないはずだ。

遠出といえば、ステアリングのスイッチで簡単にセット可能な“MI-PILOT(マイパイロット)”は、やはりあると快適な機能。ACC(アダプティブクルーズコントロール)、車線維持支援機能は、高速走行時や渋滞で運転の疲れを軽減してくれる。

マイパイロットの操作ボタンマイパイロットの操作ボタン
ほかに、映像がクッキリと見やすい9型ナビゲーションのモニターに映し出されるマルチアラウンドモニター、電動パーキングブレーキとブレーキオートホールドも、日々の使用の中で“お役立ち度”のポイントが高い。もしもご自宅用に選ぶことになったら、せっかくだから、個性的なボディーカラーも選びたいところだ。

後ろの★マーク採点に実用性の項目はないが、あればもちろん★5つ、満点の実力だ。

三菱 eKクロススペースで近くの公園に散歩&買い物に出かけた。三菱 eKクロススペースで近くの公園に散歩&買い物に出かけた。

■5つ星評価
パッケージング:★★★★★
インテリア/居住性:★★★★★
パワーソース:★★★★★
フットワーク:★★★★
オススメ度:★★★★★

島崎七生人|AJAJ会員/日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員/モータージャーナリスト
編集制作会社にて雑誌・単行本の編集/執筆/撮影を経験後、1991年よりフリーランスとなり現在に。メインはクルマだが、オーディオ(機器と音楽、カーオーディオも)、カメラ、バッグ、文房具、時計など、身のまわりの好きなコト、モノへのこだわりは強い。レスポンスでは試乗記のほか、所蔵の資料を発掘しながらの「懐かしのカーカタログ」を担当。本連載に登場のハルは愛犬だが、同じ柴犬だった先代の意思を受け継ぎ(!?)、2代目モータージャーナリスト犬に。

《島崎七生人》

島崎七生人

島崎七生人|AJAJ会員/モータージャーナリスト 1958年・東京生まれ。大学卒業後、編集制作会社に9年余勤務。雑誌・単行本の編集/執筆/撮影を経験後、1991年よりフリーランスとして活動を開始。以来自動車専門誌ほか、ウェブなどで執筆活動を展開、現在に至る。便宜上ジャーナリストを名乗るも、一般ユーザーの視点でクルマと接し、レポートするスタンスをとっている。

+ 続きを読む

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

アクセスランキング

  1. 【トヨタ GRカローラ 新型試乗】「GRヤリス」とはスタンスが明確に違う理由…河村康彦
  2. 『N-BOXカスタム』用パーツが一挙発売、ブリッツからエアクリーナーシリーズ4種類・5製品が発売
  3. 空力とエンジン性能を高める“穴”の真相~カスタムHOW TO~
  4. EV戦略の“怪”、世界的には「失速」、国内は充電設備1年間で「3割増」[新聞ウォッチ]
  5. 「何にでもなれる自由な存在」グランドクロスオーバー、スズキ『GSX-S1000GX』の凄みとはPR
  6. ホンダの新型SUV『WR-V』、発売1か月で1万3000台を受注…月販計画の4倍超
  7. ポルシェ『カイエンGTS』改良新型、日本での予約を開始---価格は1868万から
  8. ロイヤルエンフィールド INT 650 発売、価格は94万7100円より…ブラックアウトの「DARK」を新設定
  9. メルセデスAMG GT 新型に816馬力の電動「63」登場…0~100km/h加速2.8秒
  10. 自動運転「レベル4~5」は実現しない? 国際学会が自動運転技術に警鐘
ランキングをもっと見る