【アウディ Q3スポーツバック 新型試乗】然るべき場でも絵になるクルマ…島崎七生人

アウディQ3スポーツバック
アウディQ3スポーツバック全 16 枚

本国では『Q3』の登場後1年ほど経ち登場した『Q3スポーツバック』。もちろんメカニカルな成り立ちは『Q3』と共通で、日本仕様のラインアップはわかりやすく1.5リットルターボのFWDが2グレード、2リットルターボのクワトロが1グレードの計3グレードの構成だ。

ボディサイズは「35 TDIクワトロ」同士で較べた場合、スポーツバックは25mmだけ長く、45mm低い。ボディ形状は見た限りザックリとBピラーより前が共通、後部が専用になっている。

気になる後席“以降”のスペースユーティリティは

アウディQ3スポーツバック 35 TDI quattro S lineアウディQ3スポーツバック 35 TDI quattro S line
なだからに下降していくスポーツバックらしいルーフラインと、アウディらしいアーチ状のサイドウインドゥ形状のコチラのスポーツバックは、なるほどアウディがターゲットとする独身ユーザーや子離れ世代っぽいムードがあるというべきか。フロントマスクもバンパー形状が専用であるほか、8角形グリルの内部のパターンはハニカム状で、スポーティなムードだ。

インテリアでは後席“以降”のスペースユーティリティが気になるところ。だが、あまり気にせず大丈夫、とお伝えしておこう。確かに図面上は、スポーツバックの後席スペース(座面からルーフトリムまでの寸法)は928mmで『Q3』とは48mmの差、ラゲッジスペース前後長は936mmでこれは29mmの差となっている。が、実際には後席頭上空間もラゲッジスペースも、ともに実用上で大きな支障になるとは思えない位の差に留まっている。

アウディQ3スポーツバック 35 TDI quattro S lineアウディQ3スポーツバック 35 TDI quattro S line

アウディらしい颯爽とした走り

アウディQ3スポーツバック 35 TDI quattro S lineアウディQ3スポーツバック 35 TDI quattro S line
走りの印象は颯爽としたものだった。試乗車は2リットルのクリーンディーゼル+7速Sトロニック搭載のクワトロだったが、アクセルワークに対して期待どおりの動力性能を発揮してくれるし(モードを切り替えれば、いつものように好みの走らせ方が可能だ)、折々で的確にレスポンスを変えるステアリングも、ワインディングを駆け抜けるような場面でスッと思いどおりの切れかたをしてくれる。

試乗時は折りからの雨模様で、あくまで普通の走らせ方に終始したが、クワトロということもあり、安定、安心感も非常に高いと感じた。

ホテルのエントランスに乗りつけてもサマになる……とは、昔から自動車雑誌で使われる表現のひとつ。だが、大きすぎずスマートな雰囲気のこのクルマは、まさにそういう場面でも絵になるし、その空気感は周囲からも好感を持って受け取れられるのでは……と思う。

アウディQ3スポーツバック 35 TDI quattro S lineアウディQ3スポーツバック 35 TDI quattro S line

■5つ星評価
パッケージング:★★★★★
インテリア/居住性:★★★★★
パワーソース:★★★★★
フットワーク:★★★★★
オススメ度:★★★★★

島崎七生人|AJAJ会員/モータージャーナリスト
1958年・東京生まれ。大学卒業後、編集制作会社に9年余勤務。雑誌・単行本の編集/執筆/撮影を経験後、1991年よりフリーランスとして活動を開始。以来自動車専門誌ほか、ウェブなどで執筆活動を展開、現在に至る。便宜上ジャーナリストを名乗るも、一般ユーザーの視点でクルマと接し、レポートするスタンスをとっている。

《島崎七生人》

島崎七生人

島崎七生人|AJAJ会員/モータージャーナリスト 1958年・東京生まれ。大学卒業後、編集制作会社に9年余勤務。雑誌・単行本の編集/執筆/撮影を経験後、1991年よりフリーランスとして活動を開始。以来自動車専門誌ほか、ウェブなどで執筆活動を展開、現在に至る。便宜上ジャーナリストを名乗るも、一般ユーザーの視点でクルマと接し、レポートするスタンスをとっている。

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