アウディ A3スポーツバック 新型にPHV、燃費は71.4km/リットル…欧州発表

バッテリーを48%大容量化しEVモードは最大78kmに

最大10秒間のフルブーストトルク

バッテリーの充電は自宅で4時間強

アウディ A3 スポーツバック 新型のPHV「40 TFSI e」
アウディ A3 スポーツバック 新型のPHV「40 TFSI e」全 12 枚

アウディは9月29日、新型『A3スポーツバック』(Audi A3 Sportback)のPHV、「40 TFSI e」を欧州で発表した。

アウディは、電動化戦略を加速している。すでに欧州では、『A6』、『A7スポーツバック』、『A8』、『Q5』、『Q7』にPHVをラインナップした。今回、コンパクトカーの新型A3スポーツバックにも、最新のPHVを設定する。A3スポーツバックのPHVは、従来型の『A3スポーツバックe-tron』に続く2世代目モデルになる。

バッテリーを48%大容量化しEVモードは最大78kmに

PHVパワートレインのエンジンは、直噴1.4 リットル直列4気筒ガソリンターボ「TFSI」だ。最大出力は150 ps、最大トルクは25.5kgmで、1550~3500rpmで引き出される。軽量コンパクトなモーターは、6速「Sトロニック」トランスミッションと一体設計されており、最大出力109ps、最大トルク33.6kgmを発生する。

エンジンとモーターを合わせたPHVシステム全体で、204psのパワーを発揮する。最大ブースト時には、システムトルクは35.7kgmに到達する。この効果で、0~100km/h加速7.6秒、最高速227km/h の性能を発揮する。アウディ A3 スポーツバック 新型のPHV「40 TFSI e」アウディ A3 スポーツバック 新型のPHV「40 TFSI e」

二次電池は、96個のセルで構成される蓄電容量13kWhリチウムイオンバッテリーで、床下に搭載される。従来型に対して、48%大容量化された。EVモードでは、最大78km(NEDC:新欧州サイクル)をゼロエミッション走行できる。従来型よりも約20 km延びており、日常走行をカバーするという。EVモードの最高速は140km /h。低速域では、歩行者や自転車などに向けて、音響車両警報システムが作動する。欧州複合モード燃費は71.4km/リットル、CO2排出量は30g/kmとした。

最大10秒間のフルブーストトルク

「ハイブリッドモード」の場合、エンジンとモーターによる駆動をインテリジェントに使い分ける。「MMI」オペレーティングシステムを介して、「バッテリーホールド」と「バッテリー充電」の2つのモードが選択できる。バッテリーホールドモードでは、バッテリー残量をできるだけ維持する。バッテリー充電モードでは、できるだけ多くの電力がバッテリーに供給される。

PHVシステムのマネジメントには、ナビゲーションシステム、各種センサー、先進運転支援システム(ADAS)から得られた大量のデータを使用する。効率を上げるために、減速時にはほとんどの状況でエンジンを休止させ、車両を惰性走行させる。

「アウディドライブセレクト」を使えば、ドライブ特性、パワーステアリング、Sトロニックなどの設定が切り替えられる。「ダイナミックプロファイル」で、SトロニックがSギアに設定されている場合、PHVドライブはスポーティな特性に変化する。ドライバーが深くアクセルペダルを踏み込むと、最大10秒間フルブーストトルクが得られる。アクセルペダルから足を離すと、電気モーターが回生ブレーキを作動させる。この時の減速は、アクセルペダルのみのワンペダルで行えるという。アウディ A3 スポーツバック 新型のPHV「40 TFSI e」アウディ A3 スポーツバック 新型のPHV「40 TFSI e」

油圧ホイールブレーキは、ドライバーがブレーキペダルをより強く踏んだ場合にのみ作動する。ブレーキをかけている間、電気モーターは最大40kWのエネルギーを回収できる。

バッテリーの充電は自宅で4時間強

バッテリーの充電は、自宅用の出力2.9kWのケーブルで4時間強。「myAudi」アプリを使用すると、充電時間や空調をリモートで制御できる。公共の充電ステーションでは、「モード3」ケーブルで充電できる。充電サービス「e-tron」は、欧州のほとんどの国をカバーしており、1枚のカードで約15万の充電ポイントにアクセスできる。

ドライバー正面のデジタルメータークラスターとオプションの「アウディ・バーチャル・コックピット」のパワーメーターには、PHVシステムの出力、駆動状態、回生ブレーキ、バッテリーの充電状態、航続などの情報を表示する。ダッシュボード中央の10.1インチのMMIディスプレイには、エネルギーの流れが表示される。

サスペンションは、快適な乗り心地と優れたダイナミズムを追求した。リアには、4リンクアクスルを採用する。電動ブレーキブースターも装備した。専用設計された16インチアルミホイールを標準装備しており、オプションで17インチまたは18インチが選択できる。

《森脇稔》

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