池袋事故初公判---往生際が悪い“暴走老人”「車に異常」と無罪主張[新聞ウォッチ]

東京地方裁判所
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気になるニュース・気になる内幕。今日の朝刊(朝日、読売、毎日、産経、東京、日経の各紙・東京本社発行最終版)から注目の自動車関連記事をピックアップし、その内幕を分析する新聞ウォッチ。…………

往生際が悪い”暴走老人”としか言いようがないだろう。東京・池袋で2019年4月に起きた暴走事故で、自動車運転死傷行為処罰法違反(過失運転致死傷)に問われた89歳の旧通産省工業技術院の元院長・飯塚幸三被告(事故当時87歳)の初公判が、東京地裁で開かれ、被告は「車に何らかの異常が起きて暴走したと思っている」と述べ、起訴事実を否認。無罪を主張したという。

きょう各紙も社会面のトップ記事で詳しく報じているが、起訴状では、飯塚被告は昨年4月19日昼、豊島区東池袋で乗用車のトヨタ『プリウス』を運転中、ブレーキとアクセルを踏み間違えて約96km/hまで加速。青信号の横断歩道を自転車で渡っていた主婦と当時3歳の長女をはね飛ばして死亡させたほか、通行人ら9人に重軽傷を負わせた暴走事故を起こしていた。

検察側は冒頭陳述で、「被告は事故直前にアクセルを踏み込んで縁石に接触したが、さらに加速を続けた」と主張。事故前の車の定期点検ではブレーキやアクセルに異常が見つかっていなかったと述べた。

一方、弁護側は「被告がアクセルを踏み続けた事実はなく、走行制御システムに異常が生じた可能性がある」と述べ、被告の過失を否定したという。

この暴走事故を機に運転免許証を返納する高齢者が急増するとともに、アクセルとブレーキの踏み間違いを防ぐサポーカー(安全運転サポート車)の購入を後押しする補助金制度を国などが創設。高齢ドライバ―の事故の撲滅に動き出した。

ただ、前にも触れたが、3月から始まったサボカー補助金を申請しても手続き後の事務処理と審査に手間取っているようで、4か月が過ぎても支払われていない例も多いという。仮に申請後1年以内に廃車した場合は補助金を返納しなければならず、補助金を受け取れないまま廃車することもあり得る。販売店の中には、サボカー制度を買い替えの販促ツールにしているケースもあり、補助金支払いが滞っているため、高齢の顧客からの問い合わせが殺到しいているという。マツダMX-30マツダMX-30

2020年10月9日付

●中国EVメーカー正念場、コロナ禍・補助金削減で急ブレーキ(読売・6面)

●ジェットスター6路線運休、事実上撤退か、関空など、25日以降に(読売・8面)ジェットスタージェットスター

●マツダが新型車MX-30を発売(読売・8面)

●鉄道運賃上げ、高いハードル(読売・12面)

●池袋暴走事故「車に異常」無罪主張、アクセル、踏み間違い否認(読売・31面)

●携帯値下げ迫る政権、利用者の不満、前面に(朝日・7面)

●ドラえもんとGO!、西武鉄道が運行、連載開始50年記念ラッピング(朝日・23面)西武DORAEMON-GO!西武DORAEMON-GO!

●景気判断四国以外上げ、日銀経済報告、自動車販売で回復(産経・8面)

●スズキ、8万2590台リコール(産経・24面)

●全新型車に簡易自動運転、日産、23年度までに20車種(日経・1面)

●航空生き残り、時間との戦い、国内線なお8割減(日経・3面)

●マツダ、初の量産EV、来年1月、国内で、まず法人リース(日経・13面)

●ヤマハ発、イタリアの工場売却(日経・13面)

●高齢者の免許返納葛藤、踏み間違い防止サポカー普及道半ば(日経・39面)

《福田俊之》

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