MX-30もいいけれど、やっぱりマツダに期待するのは…【懐かしのカーカタログ】

サバンナRX-7 初代(SA22C型)・1978年
サバンナRX-7 初代(SA22C型)・1978年全 15 枚

今年創立100周年を迎えたマツダ。その中で『ロードスター』以外に現行のカーラインアップにスポーツカーがないことを寂しく思っているファンは少なくないことだろう。そこで今回は、復活も期待しつつ、3代続いたあの『RX-7』を振り返ってみたい。

初代(SA22C型)・1978年

サバンナRX-7 初代(SA22C型)・1978年サバンナRX-7 初代(SA22C型)・1978年
「サバンナ」の後継車として誕生した初代『サバンナRX-7』。リトラクタブルヘッドライトを採用、コンパクトな12A型ロータリーエンジン(130ps/16.5kg-m)をフロントミッドシップとすることで前:後=50.7:49.3の重量配分(2名乗車時)と985kg(カスタム5速MT車)の軽量ボディを実現。

サバンナRX-7 初代(SA22C型)・1978年サバンナRX-7 初代(SA22C型)・1978年
全高は1260mmと低く、空気抵抗係数は0.36。ほかにもカタログには、当時のロードハギングレシオ(走行中の自動車の運動力学的な安定性を示す数値、全高÷前輪トレッドで割り出された)の数値(0.89、一般的な乗用車で1.0~1.2前後)の説明、記述も。

サバンナRX-7 初代(SA22C型)・1978年サバンナRX-7 初代(SA22C型)・1978年
モデルライフは7年半で、80年にウレタンバンパーの採用、83年には165ps(グロス)を発揮する12Aターボの追加なども。

2代目(FC3S型)・1985年

サバンナRX-7 2代目(FC3S型)・1985年サバンナRX-7 2代目(FC3S型)・1985年
初のフルモデルチェンジを受けて登場した2代目は、ひとクラス上のスポーツカーへと進化を遂げた。搭載エンジンは13B型インタークーラー付きツインスクロールターボとなり、ネット表示で185ps/25.0kg-mを達成。サスペンションでは、リヤに4WS機能を持たせたトーコントロールハブ付きのマルチリンク式を採用。

サバンナRX-7 2代目(FC3S型)・1985年サバンナRX-7 2代目(FC3S型)・1985年
スタイリングはキャノピー型のリヤウインドに初代のデザイン要素を受け継ぎながら、ブリスターフェンダーやプレスドアの採用で、新世代のモデルであることをアピールした。87年にはオープン2シーターのカブリオレが登場しており、これはロータリーエンジン車発売20周年を記念したモデルでもあった。

サバンナRX-7 2代目(FC3S型)・1985年サバンナRX-7 2代目(FC3S型)・1985年
サスペンションを専用チューンとした「アンフィニ」も4モデルが登場。89年には215psへと性能アップを果たしている。

サバンナRX-7 2代目(FC3S型)・1985年サバンナRX-7 2代目(FC3S型)・1985年

3代目(FD3S型)・1991年

RX-7 3代目(FD3S型)・1991年RX-7 3代目(FD3S型)・1991年
全高1230mm、全幅1760mmの低くワイドなボディは3次曲面造形のユニークな、今みても斬新なデザインを採用。ルーフは中央部を凹ませた“エアロウエーブルーフ”を採用。ボンネットは先代に対し70mmも低められたが、“目障りなバルジなどを付け足さずに(当時の広報資料より)”低さを実現。

RX-7 3代目(FD3S型)・1991年RX-7 3代目(FD3S型)・1991年
前後重量配分はきっちりと50:50としたほか、98年の改良では、16インチホイール1本につき0.45kgの軽量化を図るなどしたほか、エアインテーク形状の変更など、クーリング対策にも手が入れられた。13B型ロータリーエンジンは、新たにインタークーラー付きシーケンシャルツインターボとし255ps(ネット)を達成。

RX-7 3代目(FD3S型)・1991年RX-7 3代目(FD3S型)・1991年
後期型ではタイプRS、タイプRに265ps仕様に改良を加えた280ps仕様も設定。

RX-7 3代目(FD3S型)・1991年RX-7 3代目(FD3S型)・1991年

《島崎七生人》

島崎七生人

島崎七生人|AJAJ会員/モータージャーナリスト 1958年・東京生まれ。大学卒業後、編集制作会社に9年余勤務。雑誌・単行本の編集/執筆/撮影を経験後、1991年よりフリーランスとして活動を開始。以来自動車専門誌ほか、ウェブなどで執筆活動を展開、現在に至る。便宜上ジャーナリストを名乗るも、一般ユーザーの視点でクルマと接し、レポートするスタンスをとっている。

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