JR四国、2019年度から一転して大幅赤字…公表以来の最低水準 2020年度中間決算

経営安定化支援措置を活用して新製された2700系特急型気動車。この費用を含む営業費は3億円圧縮されたものの、営業損失は公表以来最大に。
経営安定化支援措置を活用して新製された2700系特急型気動車。この費用を含む営業費は3億円圧縮されたものの、営業損失は公表以来最大に。全 3 枚

JR四国は11月6日、2020年度の中間決算を明らかにした。

JR四国単体では、旅客運輸輸入などを含む営業収益が74億円となり、2019年度に比べてほぼ半減。1997年度の公表開始以来最低となった。

営業損失と経常損失も公表開始以来最大としており、最終利益は2019年度が9億円の黒字であったものが、37億円の赤字に転落。公表以来最大の損失となっている。

区間別の平均通過人員も公表されており、JR四国全体では対前年比57.2%に。もっとも落込みが大きかった線区は瀬戸大橋線宇多津~児島間で、対前年比38.4%。平均通過人員が最も少なかった線区は牟岐線牟岐~海部間で139人となっているが、こちらは阿佐海岸鉄道のDual Mode Vehicle(DMV)化工事に伴ない、7月から運休している。

快速『マリンライナー』が運行されている瀬戸大橋線のうち、JR四国エリアの児島~宇多津間は平均通過人員の落込みが一番大きかった。快速『マリンライナー』が運行されている瀬戸大橋線のうち、JR四国エリアの児島~宇多津間は平均通過人員の落込みが一番大きかった。

これらの結果に対しJR四国は、新型コロナウイルス感染拡大の影響により「極めて厳しい経営状況」としており、グループ全体でも2000年度に中間連結決算を公表して以来の最低水準になったという。

今後、JR四国では「輸送需要に対応したサービスの縮小などコスト削減に努めつつ、Go Toトラベル事業等を活用した各種増収施策、宿泊特化型ホテルなどによる事業領域の拡大などに取り組んでまいります」としている。

2020年度上半期のJR四国利用状況。2020年度上半期のJR四国利用状況。

《佐藤正樹(キハユニ工房)》

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