米大統領選でバイデン氏勝利、EV先行の日産に追い風も[新聞ウォッチ]

バイデン次期大統領
バイデン次期大統領全 3 枚

気になるニュース・気になる内幕。今日の朝刊(朝日、読売、毎日、産経、東京、日経の各紙・東京本社発行最終版)から注目の自動車関連記事をピックアップし、その内幕を分析する新聞ウォッチ。…………

「分断ではなく、結束を目指す大統領になることを誓う」。米大統領選で勝利を確実にした民主党のバイデン候補は、勝利演説で国民融和や米国の威信回復に取り組む姿勢を示した。

週明け11月9日のニューヨーク株式市場のダウ工業株30種平均はご祝儀相場に加え、米製薬大手ファイザーなどが開発中の新型コロナウイルスのワクチンの高い有効性を示す試験結果が公表されたことが好感され、取引時間中の最高値を約9カ月ぶりに更新。前週末からの上げ幅は一時、1600ドルを超え、3万ドルに迫った。ただ、終値は834ドル高で引けたという。

株式相場では早くも“バイデン勝利”のご利益が株価にみられたようだが、気になるのは、日本企業への影響である。きょうの日経も「バイデン氏がめざす環境規制の強化が商機につながることを歓迎する声があった」と伝えている。ただ、「環境規制は石油・ガス産業に逆風となる懸念はある。特に、自動車業界はこれまでトランプ政権に振り回された経緯もあり、影響を測りかねている」とも。

読売も「自動車、米環境規制を注視、日本企業、高関税改善期待」とのタイトルで取り上げているが、「特に日本で注目が集まるのは、自動車分野だ。米カリフォルニア州は2035年までにガソリン新車販売を禁じると表明しており、バイデン氏もガソリン車への規制を強める可能性がある」と報じている。

さらに「EVに注力する日産自動車は『シェア(占有率)拡大にプラスに働く好機だ』(幹部)と期待。一方、環境車の定義を巡って日本勢が得意のハイブリッド車が対象外となる可能性もあり、別の大手は『逆風の恐れもある』(幹部)とのコメントを掲載している。やっとトランプ政権に終止符が打たれるものの、バイデン氏の勝利宣言に手放しでは歓迎できないのがホンネのようだ。日産リーフ北米仕様2020年型日産リーフ北米仕様2020年型

2020年11月10日付

●米大統領選 バイデン氏勝利、「分断でなく団結」演説(読売・1面)

●NY株最高値更新、ワクチン開発好感(読売・1面)

●自動車、米環境規制を注視、日本企業、高関税改善期待(読売・7面)

●マツダ中間930億円赤字、コロナ新車低迷響く(読売・7面)

●車大手、早足の回復、3社が予想上方修正、先行き不安も(朝日・9面)

●企業とスポーツ、都市対抗出場トップに聞く、ホンダ・八郷隆弘社長、3チーム一丸優勝へ(毎日・8面)

●西武も終電繰り上げへ、コロナ禍で乗客減(産経・22面)

●首都高、日本橋地下化に着手(産経・25面)東京日本橋東京日本橋

●ソフトバンクG、黒字回復、7~9月最終6200億円、ファンド運用改善(日経・1面)

●ホンダ系、今仙電機製作所と提携(日経・17面)

●ヤマハ発、純利益42%減、今期上振れ(日経・21面)

●ホンダ工場核に町づくり、埼玉・寄居に新駅も開業(日経・39面)

《福田俊之》

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