トヨタが新型EVミニバン発表、プジョーとシトロエンの兄弟車に設定…欧州向け『プロエース』

2013年から欧州で販売されているプロエース

1回の充電での航続は最大330km

3種類のボディサイズで乗車定員は最大8名

トヨタ・プロエース・バーソ・エレクトリック
トヨタ・プロエース・バーソ・エレクトリック全 28 枚

トヨタ自動車の欧州部門のトヨタモーターヨーロッパは11月16日、新型EVミニバンの『プロエース・バーソ・エレクトリック』を発表した。2021年3月、欧州市場で発売される予定だ。

2013年から欧州で販売されているプロエース

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トヨタモーターヨーロッパとPSAグループは2012年7月、欧州でPSAグループの小型商用車を、トヨタモーターヨーロッパにOEM供給することで合意した。この契約に基づき、2013年の半ばから、プジョー『エキスパート』とシトロエン『ジャンピー』をベースにした商用バンを、PSAグループがトヨタに『プロエース』として、OEM供給してきた。

このプロエースが2015年12月、現行の2世代目にモデルチェンジした。引き続きPSAグループからOEM供給を受け、生産はPSAのフランス・バランシエンヌ工場で行う。プロエースは前後にトヨタのエンブレムが装着されるほか、フロントバンパーやグリル、ヘッドライトのデザインも、プジョーとシトロエン版とは異なる。

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2016年春、スイスで開催されたジュネーブモーターショー2016では、『プロエース・バーソ』が発表された。プロエースの乗用版に位置付けられるミニバンで、欧州市場では大型サイズのMPVカテゴリーに属し、最大で9名が乗車できる。全長は3種類が設定されており、先進の安全装備や便利装備を採用している。

1回の充電での航続は最大330km

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このプロエース・バーソをベースにした新型EVが、今回欧州で発表されたプロエース・バーソ・エレクトリックだ。モーターは最大出力136hp、最大トルク26.5kgmを発生する。最高速は、リミッターによって130km/hに制限される。

バッテリーはリチウムイオンで、車両の床下に配置された。これにより、室内と積載スペースはエンジン搭載車と同等とした。バッテリーの蓄電容量は50kWhと75kWhの2種類。1回の充電での航続は、50kWhバッテリー搭載車が230km、75kWhバッテリー搭載車が330km(いずれもWLTP計測)となる。

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プロエース・バーソ・エレクトリックには、家庭用のコンセントに接続するための6mの8Aケーブルが標準で付帯している。ウォールボックスで急速充電する顧客には、オプションで32Aケーブルが用意される。充電ステータスインジケーターにより、充電の進行状況を確認できる。

全車に、出力7.4kWの単相車載充電器が標準装備されている。急速充電が必要な場合は、オプションで出力11kWユニットにアップグレードできる。出力100kWの急速充電ステーションを利用すれば、50kWhバッテリー搭載車が約30分、75kWhバッテリー搭載車が約45分で充電できる。

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3種類のボディサイズで乗車定員は最大8名

ボディサイズには、「コンパクト」、「ミディアム」、「ロング」の3種類があり、それぞれの積載量は280リットル、640リットル、1060リットルだ。乗車定員は、5~8名とした。60対40の分割折りたたみ式2列目シートにより、3列目へのアクセス性を高めた。最大積載量は1トンだが、50kWhバッテリー搭載車のオプションとして、クラス最高の1.2トンに増やすことができる。

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Apple「CarPlay」とグーグル「AndroidAuto」によるスマートフォン統合、7インチマルチメディアタッチスクリーン、DABラジオ受信、ヒーター付きシート、電動パーキングブレーキ、キーレスエントリーなどを装備した。

パーク/リバース/ニュートラル/ドライブ/回生ブレーキを選択するための「Eトグルコントロール」を採用した。また、エコ、ノーマル、エコドライブの3モードが、スイッチで切り替えられる。メーターディスプレイには、車速と瞬間的な電力使用状況を示すメーター、バッテリー充電レベルなどが表示される。

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《森脇稔》

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