【スーパーフォーミュラ 第6戦】ルーキー大湯都史樹が初優勝…タイトル争いは山本尚貴と平川亮が同ポイントで最終戦へ

優勝した#65 大湯都史樹(TCS NAKAJIMA RACING)
優勝した#65 大湯都史樹(TCS NAKAJIMA RACING)全 10 枚

鈴鹿サーキットで6日にSUPER FORMULA(スーパーフォーミュラ)第6戦の決勝レースが行われ、ルーキーの#65 大湯都史樹(TCS NAKAJIMA RACING)が初優勝を飾った。

12月5・6日の日程で開催された鈴鹿大会は、5日が第5戦、6日が第6戦となる2レース制。それぞれワンデーで予選・決勝が行われるスケジュールとなっている。第5戦では#5 山本尚貴(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)が優勝してポイントランキングトップに浮上。それまでランキングトップだった#20 平川亮(ITOCHU ENEX TEAM IMPUL)はノーポイントで4ポイント差の2位に転落し、山本が限りなくチャンピオンに近い状態で第6戦を迎えた。

公式予選は平川が14番手となる波乱。13ポイント差のランキング4位につける#16 野尻智紀(TEAM MUGEN)に至っては、予選18番手と大きく沈んだ。しかし山本も予選4番手(予選3番手の降格により、決勝は3番グリッドからスタート)と、圧倒的な強さでポールトゥウィンを飾った第5戦のようにはいかなかった。ポールポジションを獲得したのは9ポイント差のランキング3位につけていた#1 ニック・キャシディ(VANTELIN TEAM TOM’S)。ポールポジションで3ポイントを稼ぎ、決勝レースには6ポイント差で望むことになった。

決勝レースは13時21分にスタート。ポールポジションのキャシディと2番グリッドの#65 大湯都史樹(TCS NAKAJIMA RACING)が順位をキープして1コーナーに。3位は入れ替わり、4番グリッドの#6 福住仁嶺(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)がひとつポジションを上げ、山本は4位に転落した。

優勝した大湯都史樹(右)と中嶋悟チーム監督(左)優勝した大湯都史樹(右)と中嶋悟チーム監督(左)

2周目、シケインで接触があり3周目にセフティーカーが導入された。そのセフティーカーラン中に、何と山本がスローダウン。ピットまで戻ったが、再びコースインすることはなかった。これでタイトル争いはキャシディが断然有利に。同じくタイトルを争う平川は9位、野尻は10位まで順位を挽回し、ポイント獲得圏内に入ってきていた。

レースは7周目にリスタートしたが、9周目にトップを走るキャシディーのマシンにトラブルが発生。キャシディはコースサイドにマシンを止めリタイヤとなった。このマシン回収のために再びセフティーカーが導入され、タイヤ交換が可能となる10周目にほぼ全車がピットインしてタイヤ交換を実施。その中で、エンジン交換ペナルティーで最後尾スタートとなっていた#50 松下信治(Buzz Racing with B-Max)と、同じくエンジン交換で13番グリッドスタートとなっていた#15 笹原右京(TEAM MUGEN)はタイヤ交換を行わず、松下がトップ、笹原が2位に浮上した。

第6戦表彰式第6戦表彰式

タイヤ交換を行った中でのトップは3位の大湯。これに福住が続き、9番グリッドから1周目に5位までジャンプアップした#19 関口雄飛(ITOCHU ENEX TEAM IMPUL)が福住の後ろにつけていた。

13周目にリスタート。後続との差を広げてタイヤ交換を行いたい松下と笹原だったが、大湯と福住は離れずついてくる。19周目に6位を走行していた#18 国本雄資(carrozzeria Team KCMG)がタイヤ破損からコースアウトし、3度目のセフティーカーが導入された時点で2人はタイヤ交換に飛び込んだが、松下は14位、笹原は15位まで順位を落とす結果となった。

トップチェッカーシーントップチェッカーシーン

23周目にリスタート。残り8周のスプリントレース状態だ。トップの大湯と2位の福住は1秒以内の差でバトルをしながら後続を引き離した。0.5秒の差で突入したファイナルラップ。2人は残り少ないオーバーテイクシステムをコース後半で使用して渾身の走りを披露。最後のシケインで2台は接近したが抜くには至らず、大湯がトップを守りきってチェッカーを受けた。

ルーキーの大湯は参戦6戦目にして嬉しい初優勝。インタビューでは涙ながらにチーム、スポンサー、そしてファンへの感謝の言葉を述べた。

2位の#6 福住仁嶺(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)2位の#6 福住仁嶺(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)

2位は最後まで素晴らしい戦いを見せた福住。激しいバトルを制した関口が3位でチェッカーを受けた。4位は関口と最後までバトルをみせた#39 坪井翔(JMS P.MU/CERUMO・INGING)。5位は17番グリッドスタートから追い上げた野尻。同じく16番グリッドから追い上げた#3 山下健太(KONDO RACING)が6位に入り、平川が7位でチェッカーを受けた。

これでタイトル争いは今回ノーポイントの山本と、4ポイントを稼いだ平川が55の同ポイントでランキングトップ。ディフェンディング・チャンピオンのキャシディは予選の3ポイントだけ加算して6ポイント差の3位。そして6ポイントを稼いた野尻が7ポイント差の4位につけた。最終戦は実質、この4人によるタイトル争いとなる。

3位の#19 関口雄飛(ITOCHU ENEX TEAM IMPUL)3位の#19 関口雄飛(ITOCHU ENEX TEAM IMPUL)

チャンピオン決定戦となる最終戦は、12月20日に富士スピードウェイで開催される。

■SUPER FOMULA 第5戦 決勝レース結果
1. #65 大湯都史樹(TCS NAKAJIMA RACING)
2. #6 福住仁嶺(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)
3. #19 関口雄飛(ITOCHU ENEX TEAM IMPUL)
4. #39 坪井翔(JMS P.MU/CERUMO・INGING)
5. #16 野尻智紀(TEAM MUGEN)
6. #3 山下健太(KONDO RACING)
7. #20 平川亮(ITOCHU ENEX TEAM IMPUL)
8. #64 牧野任祐(TCS NAKAJIMA RACING)
9. #14 大嶋和也(ROOKIE Racing)
10. #38 石浦宏明(JMS P.MU/CERUMO・INGING)
11. #15 笹原右京(TEAM MUGEN)
12. #12 タチアナ・カルデロン(ThreeBond Drago CORSE)
13. #51 シャルル・ミレッシ(Buzz Racing with B-Max)
14. #50 松下信治(Buzz Racing with B-Max)
15. #7 小林可夢偉(carrozzeria Team KCMG)
16. #36 中嶋一貴(VANTELIN TEAM TOM’S)
以上完走

4位の#39 坪井翔(JMS P.MU/CERUMO・INGING)4位の#39 坪井翔(JMS P.MU/CERUMO・INGING)

--. #18 国本雄資(carrozzeria Team KCMG)
--. #1 ニック・キャシディ(VANTELIN TEAM TOM’S)
--. #5 山本尚貴(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)
--. #4 サッシャ・フェネストラズ(KONDO RACING)

《藤木充啓》

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