九州島内最古参の特急『有明』が消滅…2021年3月「春のダイヤ改正」

登場以来、特急としては半世紀以上に及ぶ歴史を持つ『有明』の名が九州から消える。写真は『有明』に運用されている787系。
登場以来、特急としては半世紀以上に及ぶ歴史を持つ『有明』の名が九州から消える。写真は『有明』に運用されている787系。全 3 枚

JR九州は12月18日、ダイヤ改正を2021年3月13日に実施すると発表した。

九州新幹線では、山陽新幹線直通列車の本数は変わらないものの、博多~熊本間の『つばめ』13本と『さくら』2本を廃止した上で、一部『さくら』の各駅停車化や『つばめ』の運行区間延長を実施。筑後船小屋始発の『つばめ300号』は廃止される。これにより、九州新幹線の平日1日あたりの運行本数は14本減の107本となる。

在来線特急では日豊本線の『ソニック』のうち、日中に運行する速達タイプ12本を臨時列車に格下げ。同じく日豊本線を走る『にちりん』『ひゅうが』『きりしま』では、『にちりん』4本を臨時列車化し、4本を廃止。代わりに同時間帯に『ひゅうが』6本を設定し、夕方以降の2本を廃止する。その結果、大分~延岡間を日中に運行される『にちりん』は2時間に1本の割合となる。宮崎以南を走る『きりしま』は4本が廃止される。

長崎本線の『かもめ』は1本が廃止、3本が臨時列車化される。

783系で運行されている日豊本線の特急では、日中を中心に減便や臨時列車への格下げなどが行なわれる。783系で運行されている日豊本線の特急では、日中を中心に減便や臨時列車への格下げなどが行なわれる。

鹿児島本線の『きらめき』は、休日を除く早朝と夕方以降の列車5本を廃止。早朝は代替として小倉→博多間に快速を設定する一方、深夜には小倉22時31分発博多行きを新設する。

篠栗線・筑豊本線(福北ゆたか線)の『かいおう』は2本が廃止となる。

九州新幹線では『さくら』『つばめ』の運行本数や時刻の見直しが行なわれる。九州新幹線では『さくら』『つばめ』の運行本数や時刻の見直しが行なわれる。

なお、鹿児島本線では、1967年10月のダイヤ改正で九州島内初の特急として登場した『有明』が消える。現在は平日朝に大牟田→博多間で787系電車により運行されるのみだが、1992年7月改正で特急『つばめ』が登場するまでは、鹿児島本線の基幹特急として、キハ80系気動車や583系電車、485系電車、783系電車が運用され、一時は783系による速達列車の『スーパー有明』や『ハイパー有明』も運行。豊肥本線熊本~水前寺間を普通列車として乗り入れていたこともあった。

このほか、日南線の観光特急『海幸山幸』では利用者増が見込まれる日に2往復運行する。

一方、快速・普通列車では終発の繰上げが行なわれる。

博多駅では、鹿児島本線下り(南福岡行き)が20分、福北ゆたか線上り(篠栗行き)が18分繰り上がる。

熊本駅では、鹿児島本線下り(八代行き)が20分、豊肥本線下り(肥後大津行き)が19分繰り上がる。

大分駅では、久大本線上り(庄内行き)、豊肥本線上り(三重町行き)、日豊本線上り(中山香行き)、日豊本線下り(臼杵行き)がそれぞれ10分繰り上がる。

鹿児島中央駅では、鹿児島本線上り(川内行き)と指宿枕崎線下り(五位野行き)が25分、日豊本線上り(国分行き)が22分、それぞれ繰り上がる。

このほか、筑肥線では下山門(しもやまと)~筑前前原間でホームドアの稼働を開始。福北ゆたか線では、博多~篠栗間で10~15時の運行本数を1時間あたり3本とし、おおむね20分間隔で運行。快速は博多~篠栗間が各駅停車となる。直方~黒崎間では日中を1時間あたり2本とし、おおむね30分間隔での運行とする。

《佐藤正樹(キハユニ工房)》

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