『DIATONE SOUND.NAVI』で本格サウンドを楽しみつくす---その方法と醍醐味

三菱電機・DIATONE SOUND.NAVI
三菱電機・DIATONE SOUND.NAVI全 8 枚

先日の記事にて、『DIATONE SOUND.NAVI』がカーオーディオビギナーにお薦めのユニットであることについて解説したが、当機はさらに、本格的にカーオーディオを楽しもうと思ったときにも高いポテンシャルを発揮する。当記事では、そこのところを深掘りしていく。

上級スピーカーを加えるだけで、本格システムが即、完成!

『DIATONE SOUND.NAVI』では音を濁らせるノイズ流入を防ぐために独立シャーシが採用され、電流経路最短化も実現されている。『DIATONE SOUND.NAVI』では音を濁らせるノイズ流入を防ぐために独立シャーシが採用され、電流経路最短化も実現されている。

今回もカーオーディオ・プロショップに取材し、考察を進めた。話を訊かせてくれたのは岩手県一関市の実力店、“サウンドフリークス”の佐藤さんだ。まずは佐藤さんにずばり、『DIATONE SOUND.NAVI』を使う場合の本格カーオーディオの楽しみ方を教えてもらった。

「『DIATONE SOUND.NAVI』を手にされていてそこから本格的なシステムを構築していこうとするのであれば、まずはご予算をスピーカーだけに注ぎ込み、ちょっと奮発して気に入った機種を導入されると良いと思います。

『DIATONE SOUND.NAVI』では、理想的なパーツレイアウトが目指されオーディオ基板が設計されている。『DIATONE SOUND.NAVI』では、理想的なパーツレイアウトが目指されオーディオ基板が設計されている。

というのも、『DIATONE SOUND.NAVI』に内蔵されているメカはすべてが優秀です。ソースユニットとしての能力が高く、プロセッサーもパワーアンプもハイエンドユニットと呼べるだけの実力を備えています。つまり、本格的なシステムがすでにほぼ出来上がっています。なので、後は優秀なスピーカーを用意するだけで良いんです。

ちなみに最近は、大掛かりなシステムを組むことに抵抗を感じられる方も少なくありません。また、消費電力量を気にされる方もいらっしゃいます。電気自動車やハイブリッド車に乗られている方からは特に。『DIATONE SOUND.NAVI』+上級スピーカーというシステムは、そのようにお考えの方たちにも向いています。全体をコンパクトに仕上げられますし、外部パワーアンプを導入する場合と比べて電力消費量も少なくてすみます。しかし音は本格派です。

『DIATONE SOUND.NAVI』の“タイムアライメント”の設定画面。『DIATONE SOUND.NAVI』の“タイムアライメント”の設定画面。

ところで私は常々、気に入ったスピーカーを見つけ出すことがまずは重要だと考えています。それと出会って、そしてそれを鳴らし切るためのトライを続けていくことにこそ、カーオーディオの醍醐味があると思うんです。『DIATONE SOUND.NAVI』を用いる場合でも、そのようにすると楽しめます。まずは自分にとって理想的なスピーカーを見つけ、そしてその後に、それを鳴らし切るための工夫を重ねていくと良いと思うんです」

DIATONEの旗艦スピーカー『DS-SA1000』と組み合わせても良し!

通常の“タイムアライメント”。通常の“タイムアライメント”。

さて、組み合わせるスピーカーにはどのようなモデルを選ぶと良いのだろうか。

「超上級なスピーカーと組み合わせても釣り合いが取れると思います。かつてはハイエンドスピーカーの中には外部パワーアンプを使わなければ鳴らし切れないモデルも多々ありましたが、最近は、案外そうでもなくなってきていますから。

『DIATONE SOUND.NAVI』に搭載されている“マルチウェイ・タイムアライメント”。『DIATONE SOUND.NAVI』に搭載されている“マルチウェイ・タイムアライメント”。

例えば、DIATONEのフラッグシップスピーカー『DS-SA1000』がその代表例だと思います。当機は相当にハイグレードで価格は67万円(税抜)もするわけですが、しかしご予算が許すなら当機を組み合わせるのもアリだと思います。外部パワーアンプを使えば一層『DS-SA1000』の性能を引き出せることも事実ですが、まずは『DIATONE SOUND.NAVI』の内蔵パワーアンプで鳴らしても、十分にその良さを味わえるはずです。当機の内蔵パワーアンプには、それだけの実力が備わっていますから。

もちろん他のスピーカーでも構いません。ここまでハイグレードなモデルでもバランスが取れるわけですから、他にも問題なく鳴らせる上級スピーカーがたくさんあるはずです。ですので、本当に気に入ったスピーカーを楽しみながらじっくりと探していただいて、それと出会えたら、まずはそれをライトな仕様で取り付けて鳴らしてみましょう。

2ウェイでは、各スピーカーから発せられる音圧レベルが整わないことが往々にして起こり得る。2ウェイでは、各スピーカーから発せられる音圧レベルが整わないことが往々にして起こり得る。

そしてそこから、デッドニングを煮詰めたり取り付け方をグレードアップさせたり、サブウーファーを追加したりしながら徐々にシステムを成熟させていけると良いですよね。またシステムが大型化することを許容できるのであれば、最後は外部パワーアンプの導入に踏み切れば完成度をさらに高められます。もっとも最近は小型で優秀なアンプも増えてきましたから、必ずしもシステムが大型化するとも限らないのですが」

外部パワーアンプを導入する際には、“高級2chパワーアンプ”を選ぶのもアリ!

“仮想3ウェイ調整”を実行すると、すべてのスピーカーの音圧レベルを整えやすくなる。“仮想3ウェイ調整”を実行すると、すべてのスピーカーの音圧レベルを整えやすくなる。

続いては、外部パワーアンプの導入の仕方について教えてもらった。

「いろいろな方法が考えられますが、1つ実行していただきたいポイントがあります。それは、“ある程度高性能な外部パワーアンプを選ぶ”ということです。先ほどもご説明したように、『DIATONE SOUND.NAVI』の内蔵パワーアンプは優秀ですから、うっかり廉価なモデルを組み合わせてしまうとむしろグレードダウンになりかねません。

で、案外面白いのは“高性能な2chパワーアンプを導入する”というやり方です。つまり、フロント2ウェイスピーカーを付属のパッシブクロスオーバーネットワークを使って鳴らすことになるわけですが、そのようなやり方でも『DIATONE SOUND.NAVI』には“マルチウェイ・タイムアライメント”が搭載されていますから、ツイーターとミッドウーファーを個別に、詳細にコントロールできるんです。

このような鳴らし方ができるのは『DIATONE SOUND.NAVI』だけですので、それを活かさない手はないと思います。

そしてその後でご予算ができたら、もう1台同じ2chパワーアンプを購入してマルチアンプ接続すると、また一段とサウンドクオリティを向上させられます。高級な2chパワーアンプを2台同時に購入するのは大変ですが、『DIATONE SOUND.NAVI』なら1台ずつ導入していっても良いわけです。それもまた『DIATONE SOUND.NAVI』ならではの楽しみ方だと思います」

『DIATONE SOUND.NAVI』でのみ可能となる“仮想3ウェイ”とは…。

ところで『DIATONE SOUND.NAVI』では、フロント2ウェイスピーカーを特別なやり方でコントロールできる。そのことについても“サウンドフリークス”の佐藤さんに訊いてみた。

「『DIATONE SOUND.NAVI』では“マルチウェイ・タイムアライメント”を活用することで、“仮想3ウェイ”というコントロール方法も実践できます。これはつまり、ミッドウーファーが担当する音をあたかもミッドウーファーとスコーカーとで鳴らしているかのように扱うコントロール方法です。ミッドウーファーで鳴らす音を中音と低音に分けて、それぞれを個別に制御するんですよ。

当店でも、『DIATONE SOUND.NAVI』で2ウェイスピーカーを鳴らす場合にはこれを実行しています。そうすることでステレオイメージが向上します。結果『DIATONE SOUND.NAVI』では、2ウェイスピーカーの性能をもう1段階引き上げられます」

さらにはこんな話も訊かせてもらえた。

「ところで本格的なシステムを構築される方の多くは、DAPをソースユニットとして活用されています。DAPには高級品も多くあり、高音質を追求する場合にはそういったモデルが力を発揮することは事実です。しかし、車内での操作性はあまり良くはありません。クルマの中ではやはり、車載専用機が便利です。『DIATONE SOUND.NAVI』なら、本格的なサウンドを手にしつつも快適な操作性をキープできます。

本格カーオーディオの楽しみ方はさまざまですが、『DIATONE SOUND.NAVI』を中心に据えると、長く、深く、快適にこれを満喫できます。ナビを換えられるおクルマであれば、魅力的な選択肢であることは間違いありません」

手応えある本格システムを構築しようとするのなら、『DIATONE SOUND.NAVI』を導入することから始めても面白い。検討の価値は大だ。

『DIATONE SOUND.NAVI』で本格サウンドを楽しみ尽くす! その方法と醍醐味とは…。

《太田祥三》

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