新型コロナウイルスのパンデミック後、初めて迎える新年は残念ながら多くの神社が参拝中止や自粛となってしまった。しかし諦めるのはまだ早い。人類はネコ神社に初詣すればいいのだ。
迷いなく秒でポチったネコ神社
「ネコ神社」は、ソーシャルネットワークでバズったネットミームだ。段ボールで神社風の箱を作ったらうまい具合に飼い猫が御神体のように収まった写真が「かわいい」「神々しい」と評判になった。
猫と段ボール工作では、Amazonの箱、宅配便のトラック型の箱、戦車型の箱などバリエーションも多い。最近では神社型のキットが商品として出回っている。自分もツイッターで「ネコ神社」キット販売のクラウドファンディングに目が留まった。お参りの鈴(本坪鈴というらしい)や紅白の鈴緒(鳴らすための紐)、紙垂(しで)に、なんと賽銭箱までついている。
値段は5000円近くと決して安くない、というか段ボールと思うとむしろ高いくらいだが、迷いはない。秒でポチってしまった。
なお、クラウドファンディングなので、支援が目標金額に達しなければ商品化されないものだが、申し込んだときにはすでに目標額をクリアしていた。商品も年内に届く予定で製造が進められていた。売上の一部は保護猫活動の支援金として寄付されるそうだ。
荒ぶる神を鎮めるには…
ほどなく商品が届き、開封してみた。部品をみてわかるのは型抜きや折り曲げ位置の精度など、クオリティの高さだ。障子戸の格子の型抜きもきれいで、屋根や屋根瓦の組付けもぴったり収まる。組付け精度が高いのでけっこう頑丈だ。製造元は、段ボール家具やおもちゃなどを手掛ける専門メーカーで、ネコ神社にもその加工技術や組み立てノウハウが投入されているようだ。このクオリティで少量生産と思えば、値段はむしろ適正だろう。
部品点数がちょっと多いかなと思ったが、組み立て時間は30分もあればいけるだろう。説明書によればハサミを用意すれば他の道具は必要ないが、カッターや定規もあるとよりきれいに作れるはずだ。
だが、我が家の猫は、段ボールや新聞紙を広げると必ず上に乗ってくる。今回も部品の上で昼寝を始めたりし、あげくに部品をかじりだした。組み立て中に屋根瓦1枚がかじられ、紙垂が1段引きちぎられてしまった。
組み立て終了後も、気に入って中に入ってくれるものの、鈴緒にじゃれつくわ、中からかひっかくわ、なかなかの暴れっぷり。荒ぶる神を鎮めるには、ちゅーるをお供えするしかない。