アルピーヌ がEV計画、ホットハッチとクロスオーバー… A110 後継もEVに

アルピーヌがルノーのスポーツカーの開発を統括

アルピーヌの新型車はルノー日産三菱のEV向け車台を使用

A110後継車はロータスカーズと共同開発されるフルEVに

アルピーヌA110カラーエディション2020
アルピーヌA110カラーエディション2020全 15 枚

ルノーグループ傘下のアルピーヌ(Alpine)は1月14日、スポーツカーに特化したブランドとして、長期的な成長計画を発表した。

アルピーヌがルノーのスポーツカーの開発を統括

アルピーヌA110カラーエディション2020アルピーヌA110カラーエディション2020

アルピーヌの市販モデル、ルノーのスポーツカー、ルノースポールレーシングの現在の活動は今後、アルピーヌブランドの下で統合される。アルピーヌは、目の肥えた顧客向けの新世代の自動車ブランドになるという。

アルピーヌはまた、ルノーグループとルノー日産三菱アライアンスの規模とノウハウを活用する。これには、ルノー日産三菱アライアンスのEVプラットフォームのテクノロジー、グローバルな生産施設、最適なコスト競争力を確保する購買部門、グローバルな流通ネットワークなどが含まれる。目標は、モータースポーツへの投資を含めて、2025年に利益を上げることだという。

アルピーヌA110カラーエディション2020アルピーヌA110カラーエディション2020

アルピーヌブランドは、『A110』に続く新型車の開発にも乗り出す。現行アルピーヌA110のミッドシップには、1.8リットル直列4気筒ガソリンターボエンジンを搭載する。最大出力252ps、最大トルク32.6kgmを引き出し、後輪を駆動する。トランスミッションは、ゲトラグ製の7速デュアルクラッチ。0~100km/h加速4.5秒、最高速250km/h(リミッター作動)の性能を備えている。

アルピーヌの新型車はルノー日産三菱のEV向け車台を使用

アルピーヌA110カラーエディション2020アルピーヌA110カラーエディション2020

アルピーヌの具体的な新型車としては、ルノー日産三菱アライアンスの「CMF-B EV」プラットフォームをベースにしたフルEVのBセグメントホットハッチがある。また、ルノー日産三菱アライアンスの「CMF EV」プラットフォームをベースにしたフルEVのCセグメントスポーツクロスオーバー車も計画されている。

「CMF」とは、「コモン・モジュール・ファミリー」の略だ。CMF EVプラットフォームは、日産が開発を主導し、新型クロスオーバーEVの日産『アリア』に最初に採用されている。

アルピーヌA110カラーエディション2020アルピーヌA110カラーエディション2020

このEV専用プラットフォームは、EVに関する日産の豊富なノウハウを注入し、運転の楽しみや乗る人すべてが快適な車になることを目指して開発されたという。重量物であるバッテリーを車体中央に配置し、低重心かつ前後の重量配分が均等になるように設計された。また、バッテリーケース内にクロスメンバーを配し、フロアトンネルが無いフラットなフロアも高い剛性を確保している。組み合わされるサスペンション部品も高剛性な部品を採用するなどし、操縦安定性能を向上させるだけでなく、揺れにくい快適な乗り心地と高い静粛性を実現しているという。

A110後継車はロータスカーズと共同開発されるフルEVに

アルピーヌA110カラーエディション2020アルピーヌA110カラーエディション2020

また、アルピーヌは英国のロータスカーズとの間で、次世代EVスポーツカーの共同開発を含めた多くの分野における提携に向けて、覚書に署名した。アルピーヌとロータスカーズは、フランスと英国のそれぞれの部門が持つリソース、専門知識、施設を活用して、EVスポーツカーの共同エンジニアリング、設計、開発が実現可能かどうか、調査を行う。

さらに、アルピーヌとロータスカーズは、エンジニアリングのノウハウを組み合わせた新たなサービスを共同開発することに関しても、検討していく。F1から耐久レースまでをカバーするアルピーヌのモータースポーツプラットフォームを活用するためのコラボレーションも検討している。

アルピーヌA110カラーエディション2020アルピーヌA110カラーエディション2020

アルピーヌは、ロータスカーズとともに、カスタマイズされたソリューションのエンジニアリングや、次世代のEVスポーツカーの開発などを進める。アルピーヌはF1をビジネスの中心に置き、自社のノウハウにロータスカーズの技術を活用して、最先端のパフォーマンスやテクノロジー、電動化を車両に投入していく。

アルピーヌとロータスカーズの協業において、市販車の最初の成果となりそうなのが、A110の後継モデルだ。アルピーヌはA110の後継モデルに関して、ロータスカーズと共同開発を行い、100%EVになる、としている。

日産アリア日産アリア

《森脇稔》

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

アクセスランキング

  1. ドライブ中の突然の曇り問題にサヨナラ! DIYでウインドウ曇り防止 ~Weeklyメンテナンス~
  2. ルノー『キャプチャー』新型、4月4日デビューへ
  3. メルセデスベンツ、新型パワートレイン搭載の「GLA180」発売…高性能モデルAMG「GLA45S」も追加
  4. 【メルセデスベンツ Eクラス 新型試乗】SUV全盛の今に、果たしてどのような人が選ぶのだろう?…河村康彦
  5. シトロエンが新型SUVクーペ『バサルト・ビジョン』を発表 南米で2024年内に発売へ
  6. メルセデスベンツ『Gクラス』改良新型…449馬力の直6ツインターボ搭載、表情も変化
  7. 「トヨタバッテリー」へ社名変更、多様な電動車用バッテリーを提供
  8. 日産『エルグランド』一部仕様変更、安全装備を強化
  9. 「フォルクスワーゲンR」、独立ブランドに…今夏新パビリオン開設へ
  10. BYDが高級ブランド デンツァ『D9』の先行受注を開始! 同じ右ハンドル市場の日本投入は?…バンコクモーターショー2024
ランキングをもっと見る