トヨタ自動車のサブスクリプションサービス(定額サービス)を行っているKINTO(名古屋市)の小寺信也社長は1月20日、オンラインで事業説明会を開き、新たにクルマを楽しむための幅広いサービスを4月に立ち上げると明らかにした。
新サービスは「モビリティマーケット」(モビマ)という名称で、提携企業とともにオンラインのプラットフォームを構築して有料のサービスを提供する。具体的にはワ―ケ―ション、ドライブインシアター、海外旅行先でのカ―シェア、モータースポーツなどモビリティに関する間口の広いサービスを用意していく。
KINTOのユーザーだけでなく、誰でも利用できる有料サービスとなるが、KINTOの契約ユーザーには契約によって3万円または6万円相当のサービス優待などを提供する。小寺社長は導入の狙いについて「クルマのご利用だけでなく、クルマをもっと楽しんでいただくために展開する。そうしたサービスは世の中に点在しているのでマーケットを開き、ここに来ていただければアクセスできるようにしたい」と、説明している。
提携事業者は、NTTドコモやJTBといった大手に加え、スタートアップの企業も多く含まれている。現在は20社の参画が確定しているが、将来は「100社、200社と増やしていきたい」(小寺社長)としている。
KINTOによる国内でのサブスクリプションサービスは2019年3月に開始され、20年12月までの累計で契約は1万2300件に達している。とくに、車種の拡充や認知度を高めるテレビCMなどを本格化させた20年は6月以降、毎月の契約が1000件を超えるようになり、小寺社長は「クルマのサブスクリプションを成長させていくための1年とすることができた」と、評価した。