パナソニック、「癒しロボット」を販売…説明会の間に80件の申し込み

パナソニックが初めて開発した家庭用癒しロボット「NICOBO(ニコボ)」
パナソニックが初めて開発した家庭用癒しロボット「NICOBO(ニコボ)」全 4 枚

パナソニックは2月16日、ロボットに関するオンライン説明会を開催し、家庭用癒しロボットを開発し、クラウドファンディングで限定320台を販売すると発表した。販売価格は3万9800円で、約40分の説明会の間に80件の申し込みがあったという。

ロボットの名前は『NICOBO(ニコボ)』で、全長20cmほどの球体だ。重量は1.2~1.3kgで、バッテリーで駆動する。話しかけると言葉を真似したり、しっぽを振ったりする。時にはおならもするそうだ。ただ気分屋で、機嫌によっては、なでられてもしっぽを振らないこともあるとのこと。

「開発プロジェクトがスタートしたのは2017年で、デジタルAV関係の新規事業創出活動がきっかけだった。高機能、高性能な家電によって暮らしが豊かになったのは大変よいことだったが、今後は価値が心の豊かさへと変わっていくだろうと考えた。その提案の1つが今回のニコボだった」と社内カンパニーのアプライアンス社スマートライフネットワーク事業部の増田陽一郎主幹は説明し、豊田市技術科学大学の岡田美智男教授と共同開発したことを明らかにした。

岡田教授は「便利すぎる生活は、どこか自分が生かされた感じがしない」ということで、“弱いロボット”の研究を進めてきた。つまり、「どこか頼りないけれども、なんだかかわいい、放っておけない。弱さと不完全さが、人の優しさや思いやり、強さを引き出せるロボット」だという。

パナソニック アプライアンス社スマートライフネットワーク事業部の増田陽一郎主幹パナソニック アプライアンス社スマートライフネットワーク事業部の増田陽一郎主幹

そして完成したのがこのニコボだったわけだが、パナソニックはクラウドファンディングで販売することにした。「まずこのロボットの市場性を検証しようと考えた。目標金額の1000万円が集まれば、市場性があるということで事業として進めていこうと思う」と増田主幹と話し、こう付け加える。

「ターゲットは一人暮らしの人を想定しているが、シニア層がいる介護施設や病院なども十分にターゲットになると考えている」

豊田市技術科学大学の岡田美智男教授豊田市技術科学大学の岡田美智男教授

クラウドファンディングは約1カ月後の3月18日までで、もし目標金額に達しなければ、コンセプトと商品内容、事業性などを再検討するそうだ。ただ、あっという間に80人の人が申し込んできたので、増田主幹も期待に声が弾んでいた。ちなみにニコボが手元に届くのは2022年3月頃の予定だそうだ。

《山田清志》

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