JR西日本など4者は2月18日、広島新駅ビルのデザインを明らかにした。
広島新駅ビルの建設事業は、2020年4月から広島市の「広島駅南口広場の再整備等に係る基本方針」に基づき進められてきたが、現駅ビルの撤去や新駅ビルの設計が予定どおり進んだとして、3月から建設に着手することになった。完成は2025年春を予定。
「広島・せとうちの玄関にふさわしく、広島に新たな賑わいや交流、感動を創出する施設となること」を目指しているこの駅ビルは、地上20階・地下1階建てで、1階は駅前広場、2階は広島電鉄の路面電車が乗り入れる象徴的な広場となる。
また、7~9階は重層的につながる屋上広場となり、広島電鉄が通る高架線(駅前大橋ルート)の直上に位置する7階からは、路面電車や広島市街を一望できるという。
商業施設と一体的な空間として整備される2階広場は、太陽の光が降り注ぐ大型ガラスや川の水面が揺らめく商業施設の壁面などがあり、広島新駅ビルで最も象徴的な場とされている。穏やかな水辺空間を表現する3階のテラスは水辺にせり出す雁木(雁の群れが斜めに並んで飛ぶ様子から名付けられた階段状の構造物)をイメージしている。なお、広島電鉄の新駅ビル乗入れは、2019年10月に軌道事業の特許申請が運輸審議会で認定されており、実現すると、JR線との乗換えが現行より1分程度短縮されるという。