「正直どうなるかわからない」今秋予定の東京モーターショー2021…自工会・豊田会長[新聞ウォッチ]

東京モーターショー2019
東京モーターショー2019全 2 枚

「3・11」のきのうは、あの東日本大震災発生から10年という節目の「特別な日」。日本自動車工業会(自工会)の豊田章男会長(トヨタ自動車社長)が、オンライン形式での記者会見を行った。

国や福島県が進める水素実証事業について、自工会としても参画することを表明するなど、550万人が働く自動車産業としても、引き続き東北の復興を支援している考えを改めて強調した。

きょうの読売、朝日、日経の各紙が、豊田会長の会見内容を報じている。それによると、読売は「『車産業東北の地に根』自工会・豊田会長 脱炭素国主導訴え」のタイトルで、経済面のトップ記事として掲載。国内は二酸化炭素(CO2)排出量の多い火力発電が主力電源であることから、自動車が生産段階の排出量全体で評価された場合は「日本の車は(海外で)使ってもらえなくなる」と危機感を示したことなどを伝えている。

朝日も経済面の「経済ファイル」のコーナーで「車がすべて電気自動車(EV)になればいいという単純なものではない。エネルギーのグリーン化が必要だ」として、EVが「脱炭素」の切り札になるとの考え方にクギをさした、などと取り上げている。

記者会見に臨む自工会の豊田会長記者会見に臨む自工会の豊田会長

会見では、今秋開催が予定されている東京モーターショーについての質問も出たが、きょうの各紙の記事の中には触れられていない。豊田会長は「正直どうなるかわからない。そろそろ決定をしていかなければいけない」と述べ、東京五輪の開催も危ぶまれており、このタイミングでの明言をさけたようだ。

仮に今秋に開催するとなると、参加を予定している企業の中には「あと半年余りでコンセプトカーなどを準備するのはかなり厳しい」との声もあり、新型コロナの収束の見通しも立たない中では、常識的に考えても会場内が「密」になるような従来通りの「クルマの祭典」のショーでは、中止か延期もやむを得ないだろう。

2021年3月12日付

●東日本大震災10年,「あの時」刻み生きる、午後2時46分、死者・不明者2万2200人…忘れない(読売・1面)

●「車産業東北の地に根」自工会・豊田会長脱炭素国主導訴え(読売・6面)

●ロマンスカー車内販売終了、小田急、販売低迷で(読売・6面)

●自殺・過労相次ぐ労災認定、三菱電機社長処分へ(朝日・6面)

●天皇陛下「被災地に心を寄せ続ける」(産経・1面)

●五輪海外客、IOC見送方針容認(産経・1面)

●75歳以上の運転技能検査、信号無視など違反11種対象(産経・24面)

●ボルボ、5.7万台リコール(産経・24面)

●EVで塗り替わる勢力図、IT・新興次々名乗り(日経・14面)

《福田俊之》

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

アクセスランキング

  1. 40アルファードの静粛性が一変!調音施工で快適性が飛躍的に向上
  2. トヨタ カムリ 新型、全車ハイブリッドに…今春米国発売
  3. シトロエンの新デザイン採用、『C3エアクロス』新型を欧州発表
  4. 【ホンダ N-BOX 新型試乗】アイデアの詰まった使い勝手はまさに「ニッポンの国民車」だ…中村孝仁
  5. レゴ ブロック初心者再び! セナが愛用した「マクラーレン MP4/4」を組み立ててみたら感激した
  6. マツダ、新型3列シートSUV『CX-80』をついに世界初公開 日本導入時期は
  7. トヨタ『ランドクルーザー250』発売、520万円から…特別仕様車も
  8. ジムニー愛好者必見! ベルサスVV25MXが切り拓く新たなカスタムトレンドPR
  9. [15秒でわかる]トヨタ『4ランナー』新型…オフロード仕様のTRDプロを設定
  10. トヨタ堤工場、2週間生産停止の真相、『プリウス』後席ドア不具合で13万台超リコール[新聞ウォッチ]
ランキングをもっと見る