REPORT OCEANが2021年3月10日に発行したレポートの予想によると、EV充電インフラ市場は、2020年から2027年にわたって年平均33.4%を超える成長率で成長する。世界のEV充電インフラ市場は2019年現在で約113億米ドルと評価されている。
運輸・輸送に起因するCO2排出やその他の有害ガスへの対策としてEVが増加し、これが充電インフラ市場の成長を促進しているという。
また国際エネルギー機関によると、2018年に世界で380以上の水素燃料補給ステーションが開設され、燃料電池電気自動車(FCEV)の保有台数は1万1200台だった。2025年までにステーションは3000カ所に増えると予想され、これは約200万台のFCEVに燃料を供給できる数だ。
さらに、新製品の発売や、重要な市場プレーヤーによる戦略的提携は、EV充電インフラ市場に有利な需要を生み出すと予想される。新製品の例として、テスラが2019年に発売した「V3スーパーチャージャー」がある。電力グリッドに接続して、EVへの急速充電を可能にする。
戦略的提携の例は、2019年に合意された、EVメーカーのBYDと、充電インフラストラクチャのプロバイダーであるAMPLY Powerとの提携だ。このパートナーシップによって、シャトルバス事業者、公共交通機関、教育機関、地方自治体などのフリート事業者が、EVを運用するための手頃なソリューションを提供できるようになる。
一方、EV充電インフラストラクチャ市場の成長を抑制する主な要因としては、規格の標準化の欠如があげられる。
レポートでは、EV充電インフラストラクチャ市場の重要な地域として、アジア太平洋、北アメリカ、ヨーロッパ、ラテンアメリカを分析する。なかでもアジア太平洋地域が世界市場をリードするという。中国、日本、韓国などの国々がEVのハブであり、充電インフラの開発に多額の投資を行なっているからだ。
このレポートで取り上げられた主要な市場プレーヤーは、エアロヴァイロンメント、ABB、BPチャージマスター、チャージポイント、クリッパークリーク、イートンコーポレーション、ゼネラルエレクトリック、レビトン・マニュファクチャリング、シーマコネクト、シュナイダーエレクトリックの各社。
テスラのEV