新BMW『7シリーズ』(24日発表・27日発売)は、2トンを超える巨大なサルーンカーだが、BMWとしてはあくまで“ドライバーズセダン”という路線でチューニングを施している。
エンジンの排気量が拡大され、出力増強が図られる一方、ZF製6速ATのシフトスケジュールも全面的に見直された。
マイチェン前の7シリーズは、ハイギアを多用するプログラムとなっていた。いったん巡航体勢に入ると、ギアはほとんど5ないし6速に固定され、キックダウン以外はほとんどシフトダウンしなかった。新型モデルでは一転、エンジンの中速域を積極的に使うよう改良された。
「旧型では、とくに日本の速度域ではアイドリングプラスアルファの低回転域を常用することになってしまい、厚いトルクを出すにはスロットルを深く踏み込んでやる必要がありました。新型では積極的に低いギアを使うようになったため、走りのフィーリングはずいぶんスポーティになったと思います」(山根健・BMWジャパン試験技術ゼネラルマネージャー)。