今シーズンも残すところあと2戦となったF1。第16戦中国GP、7日の決勝で、注目は史上初のルーキー王者の誕生の瞬間だった。
タイトルに王手を掛けたマクラーレンのルイス・ハミルトンは前日の予選で見事にポールポジションを獲得。日曜日の決勝は台風の影響で日本GPに続き雨。しかし路面はウェットから徐々にドライへと変化しながらも通り雨が降るという難しいコンディションとなった。
スタートを制して順調にトップを走行するハミルトンに変化が見られたのはレース中盤。消耗したタイヤに苦しんだハミルトンは急激にペースダウン。そこを2番グリッドのキミ・ライコネン(フェラーリ)が突きトップを奪う。
その直後、タイヤを替えようとピットに入ろうとしたハミルトンはピットへのエントリーコーナーを曲がることが出来ずにコースオフ。そのままグラベルにはまって動くことが出来ず、なんと16戦目にして今季初のリタイアを喫してしまった。
ハミルトンに代わってトップに立ったライコネンは嬉しい中国GP初制覇。2位にはフェルナンド・アロンソが入り、この結果、ドライバーズチャンピオンシップポイントは、ハミルトン107、アロンソ103、ライコネン100ポイントとなり、王者決定は最終戦ブラジルGPに持ち越された。
その他は、トロロッソのセバスチャン・ベッテルが1ストップ作戦を活かして4位フィニッシュ。チームメイトのヴィタントニオ・リウッツィも6位でレースを終え、トロロッソはダブル入賞を果たした。
日本勢は、予選でQ3まで進む健闘を見せたホンダのジェンソン・バトンが今季最高の5位フィニッシュ。チームメイトのルーベンス・バリケロは15位でレースを終えた。トヨタはヤルノ・トゥルーリが13位、ラルフ・シューマッハがリタイア、スーパーアグリの佐藤琢磨は14位、デビッドソンはリタイア、スパイカーの山本左近は17位で完走を果たしている。