【トヨタ iQ プロト試乗】クルマとしての出来は予想以上によかったのだが…斎藤聡

試乗記 国産車
【トヨタ iQ プロト試乗】クルマとしての出来は予想以上によかったのだが…斎藤聡
【トヨタ iQ プロト試乗】クルマとしての出来は予想以上によかったのだが…斎藤聡 全 5 枚 拡大写真

小さいのに広く、小回りが利いて、直進性が良く、乗り心地もいい。だから一般的なクルマの評価軸でいえば、良くできたコンパクトカーといえると思う。

排気量は3気筒1リットルでCVTと組み合わされており加速性能は必要十分。操縦性も過敏にならない程度に機敏。カーブでの安定感も高い。この手の全長の短いクルマは得てして直進が苦手なのだが、それも上手に克服して高速道路を100km/hで走るならなんの不安もなかった。

蛇足だが欧州仕様のディーゼル+6速MTがパワーフルかつスムーズで素晴らしく、できれば日本導入を検討して欲しいと思った。

気になったのは、シートリフト機能やハンドルのテレスコピック(前後調整)機能がついていなかったこと。

というわけで、クルマとしての出来は予想以上によかったのだけれど、なんでこのクルマ=iQを大きく見せたかったのか良くわからない。トヨタ流のマーケットリサーチの結果なのかもしれないが、これだけしっかりと仕上がっているのなら、逆にできるだけ小さく見せたほうがクルマに乗り込んだときのインパクトは大きいし、「コンパクトなクルマを作る」というコンセプトにマッチしてIQ=インテリジェンスなイメージをより強く打ち出せるのではないかと思うのだが…。

■5つ星評価
パッケージング:★★★
インテリア:★★★★☆
パワーソース:★★★★
フットワーク:★★★★
オススメ度:★★★☆
※☆は0.5

斎藤聡|フリーランス・ライター
学生時代に自動車雑誌の出版社でアルバイトを始め、それが高じて自動車雑誌編集部員となり、その後フリーの自動車ライターとなって現在に至る。クルマの「走る(走らせる)」という点に興味があり、走らせることの楽しさ、面白さを中心とした試乗レポートが多い。守備範囲は、軽自動車からセダン、RV、スポーツカー、チューニングカーまでなんでも。また、安全運転にも興味があり、安全運転スクールのインストラクターも務める。COTY選考委員。

《斎藤聡》

斎藤聡

特に自動車の運転に関する技術、操縦性に関する分析を得意とする。平たくいうと、クルマを運転することの面白さ、楽しさを多くの人に伝え、共有したいと考えている。そうした視点に立った試乗インプレッション等を雑誌及びWEB媒体に寄稿。クルマと路面との接点であるタイヤにも興味をもっており、タイヤに関する試乗レポートも得意。また、安全運転の啓蒙や普及の重要性を痛感し、各種セーフティドライビングスクールのインストラクターも行っている。

+ 続きを読む

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. 15歳から運転できる「小さいオペル」に興味アリ!「通勤用にこういうのでいいんだよ」など注目集まる
  2. 日産 リーフ 新型をライバルと比較…アリア、テスラ、bZ4Xと何が違う?
  3. 【スズキ ソリオ 新型試乗】乗り心地と静粛性はクラストップ、だが「損をしている」と思うのは…中村孝仁
  4. ついにハイブリッド化! 新型トヨタ『ランドクルーザー300』の発表にSNSでは「バク売れの予感」など話題に
  5. 伝説のACコブラが復活、「GTロードスター」量産開始
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 米国EV市場の課題と消費者意識、充電インフラが最大の懸念…J.D.パワー調査
  2. 茨城県内4エリアでBYDの大型EVバス「K8 2.0」が運行開始
  3. 低速の自動運転遠隔サポートシステム、日本主導で国際規格が世界初制定
  4. 独自工会、EV減速でPHEVに着目、CNモビリティ実現へ10項目計画発表
  5. 三菱が次世代SUVを初公開、『DSTコンセプト』市販版は年内デビューへ
ランキングをもっと見る