【e燃費プレミアム】実際に試してみた

エコカー 燃費
エスティマHVで試してみた
エスティマHVで試してみた 全 6 枚 拡大写真

高精度な瞬間燃費計「燃費マネージャー」を使ったe燃費の新サービス、e燃費プレミアム。その使い心地のほどを実際の車両で試してみた。

【画像全6枚】

試乗したのはトヨタ『エスティマハイブリッド』。ステアリングコラム下部にある整備用のOBD2端子に燃費マネージャーのカプラーを差し込むと、さっそく機器が起動し、クルマを制御するコンピュータ(ECU)の読み取りを開始した。初回利用のときのみ、走る前にQRコードを1回読み取って、e燃費プレミアムのサイト上でオドメーターの数値など、クルマの情報を入力。

あとはエンジンOFFのさいに表示されるQRコードを読み取り、表示されたリンクを踏むだけでクルマの情報をe燃費プレミアムのサイトに送信できる。ちなみに、読み取りする時間がない、あるいは忘れてしまったなどの理由で読み取らなくてもOK。次回表示されたときに読み取れば、データの継続性はちゃんと確保されるという。

エンジンOFFのたびに読み込めばそれだけ詳しいデータをオンライン管理できるが、それが1日1回でも、週に1回でも、月に1回でもいい。自分のペースで燃費&エコドライブ管理できるのもe燃費プレミアムの特徴だ。

ドライブを始めてみると……。ECUから読み取った情報が、燃費マネージャーのディスプレイにリアルタイムで細く表示される。瞬間燃費はおよそ1秒ごとに更新。平均燃費は小数点以下2桁まで表示される。ちなみに表示項目は自分の好みに合わせ、端末前面の十字キーで自由に変更することができる。表示されるのは瞬間燃費、平均燃費、車速、積算距離、水温、エンジン回転数、積算燃料、燃料流量、今回燃費、今回距離と、メニューは豊富。また、瞬間燃費やエンジン回転数は数値表記だけでなく、グラフィックに表示することも可能だ。

表示項目の中で面白かったのは、普通はまず目にすることのない情報である燃料流量だ。1分間に何ミリリットル(立方cm)の燃料が消費されるのかが数値で一目瞭然に。エスティマハイブリッドは大型ミニバンのなかではトップクラスの好燃費だが、それでも少し急な加速をすると、すぐに1分間あたりの流量が200ミリリットルを超えたりする。もちろん加速が終われば消費量は減るのだが、頭の中を「200ミリリットル×60分ということは…、げっ、1時間で12リットル!!」などという思いがよぎり、自然にエコランをやりたくなる。

同乗していた燃費マネージャーの開発会社、テクトム代表の富田直樹氏は「長く使っていると、さらに色々なことに気づいてくるんですよ。エアコンがオンになると、アイドリング時の燃料流量の値が一気に跳ね上がるのは想像できますよね。でも、クルマの燃費に影響するのはそればかりではありません。何と、ヘッドランプを点灯しただけでも流量が変わるんですよ。発電機の抵抗が増えるんですね」と、車両情報の観察の面白さについて語った。

渋滞気味の都心を30分ほど走行した後、エンジンOFFで表示されたQRコードを携帯電話で撮影。無事e燃費のサーバーに車両情報が送られた。燃費値だけでなく、アクセルの踏み方が雑だったり、スピードを出しすぎたりといった運転のすべてが丸わかりになる。携帯電話のディスプレイには、総合評価と10個のエコドライブチェック項目が並び、それぞれ5個の星で評価される。平均燃費は10.1km/リットル、星はフル点灯が4つに少し足りないという、手放しで喜べない結果となった。

燃費は星3つ少々と、エスティマハイブリッドとしては凡庸であるという結果に。最も成績が悪かったのは発進時で、衝撃の星1つ。もまあまあだが、巡航と減速の成績が悪い。前方の見越し運転が甘く、うっかり急ブレーキを踏んだのがいけなかったようだ。巡航も安定性に欠けたことが響いて2つ星以下。減速は3つ星を少し超えたが、全体の成績の悪さの前では小さな慰めでしかない。

分析の中で役立つのは、燃料を何に消費したかがわかる円グラフだ。消費燃料全体に占める割合は、8%はアイドリング、45%が加速、42%が巡航、5%が減速という結果だった。燃料消費の割合が大きい加速、巡航時の燃費改善を工夫すると高い効果が期待できる。

また、スロットル操作の推移も折れ線グラフで表示される。これも踏み方が雑だと、決して良い結果にはならない。星5つの評価はシンプルに思えるが、5つ星を達成するのは意外に難しく、チャレンジしがいがある。

ちなみにランキングもあり、成績優秀者は随時表示される。燃費のほうは数値の良い順だが、総合評価は評価10項目の平均であるため、燃費が良ければランキング上位に行けるとは限らない。燃費以外の項目の成績次第では、『プリウス』ユーザーが『インプレッサWRX STI』ユーザーに負けることもあり得るのだ。

《井元康一郎》

井元康一郎

井元康一郎 鹿児島出身。大学卒業後、パイプオルガン奏者、高校教員、娯楽誌記者、経済誌記者などを経て独立。自動車、宇宙航空、電機、化学、映画、音楽、楽器などをフィールドに、取材・執筆活動を行っている。 著書に『プリウスvsインサイト』(小学館)、『レクサス─トヨタは世界的ブランドを打ち出せるのか』(プレジデント社)がある。

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