【日産 マーチ 試乗】現実的な女性も満足させる…まるも亜希子

試乗記 国産車
マーチ
マーチ 全 5 枚 拡大写真

国民的アイドル・コンパクト、と私が勝手に呼んでいる『マーチ』がフルモデルチェンジして4代目へ。今回からタイ生産、エンジンは3気筒になるなど、試乗する前まではちょっぴり「大丈夫かな」と心配だった。

でもそれが、乗ってみるとなかなかイイ。これまでの3気筒エンジンの印象は消え、落ち着いたアイドリングや加速の力強さ。副変速機が付いた新しいCVTは、高速道路の加減速でもキビキビと走らせてくれる。さすがに高回転になると騒がしいけれど、リヤシートの乗り心地も合格点だった。
 
また街中では、よく考えられたアイドリングストップを披露してくれる。エンジン停止から再始動までの違和感の無さは、これまでコンパクトカーに搭載されていたアイドリングストップのどれよりもストレスがない。「停止時間」とともに「節約燃料」が表示されるのも、現実的な女性の満足感を高める演出だ。
 
ただ、インテリアの質感は今一歩。とくにラゲッジ側から見ると、シートの縫い目は粗いし、アレンジで前に倒すと段差がクッキリ。このあたりは、今後のさらなる質感アップを期待している。そして外観デザインは、いかにもなカワイイ系から脱し、クールな雰囲気がミックスされている。82年生まれの国民的アイドルももうすぐ三十路……、ということで、中身を磨き、エコで社会貢献をしつつ、国際派として世界で愛されるコンパクトを目指したのだと感じた。

■5つ星評価
パッケージング:★★★★
インテリア/居住性:★★
パワーソース:★★★★
フットワーク:★★★
オススメ度:★★★

まるも亜希子|カーライフジャーナリスト
大学在学中に声優デビュー、卒業後は自動車専門誌で編集者を務める。2003年、カーライフ・ジャーナリストとして独立し、雑誌、ウェブ、ラジオ、CS、イベントへの出演等を軸に活動中。04年、05年には、サハラ砂漠2500kmを走破する女性だけのラリーに挑戦し、日本人チームとして初めて完走。現在、ニッポン放送『DRIVE with ECO&DREAM』レギュラー出演中。

《まるも亜希子》

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. 「ベントレー史上最大のデザイン革命」初のコンセプトEVは、全長5m超えの3名乗りクーペ
  2. もしも「タイプ992」が初代911をオマージュした世界線だったら…? ウクライナのデザイナーが再解釈
  3. まさに水上のスポーツカー!ブラバスの「電動ジェットボード」登場、世界77台限定で340万円
  4. 「鈴鹿8耐」最注目のヤマハ車は完全新作の『YZF-R9』! 150万円を切るなら「ブレイクの予感」しかない
  5. レクサス『LBX MORIZO RR』、イエロー映える限定車「Original Edition」価格は730万円
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 「AIディファインド」の衝撃、日本の自動車産業は新たな波に飲み込まれるのか…アクセンチュア シニア・マネジャー 藤本雄一郎氏[インタビュー]
  2. EV充電インフラ-停滞する世界と“異常値”を示す日本…富士経済 山田賢司氏[インタビュー]
  3. ステランティスの水素事業撤退、シンビオに深刻な影響…フォルヴィアとミシュランが懸念表明
  4. スズキ初のBEVはなぜ「軽EV」じゃない?『eビターラ』開発者が語る「EVの悪循環」と「スズキの強み」
  5. ブレンボが新ブレーキ開発、粒子状物質を削減…寿命も最大2倍に
ランキングをもっと見る