【スズキ ソリオ 試乗】かなり気張った開発…松下宏

試乗記 国産車
ソリオ
ソリオ 全 5 枚 拡大写真

今どき、軽自動車以外のほとんどのクルマは海外での販売を前提に開発されるが、『ソリオ』は国内専用モデルとして開発された。三菱にOEM供給するものの、国内専用というのはかなり気張った車両開発といえる。

ボディは5ナンバー車枠を使い切らない手頃な全幅と、十分な室内高を確保するのにつながる全高の高さを持つ。シートは2列だが、コンパクトなミニバンといったイメージで、ぱっと見たときにはミドルクラスのミニバンと間違えそうな外観デザインを持つ。

『ワゴンR』から登録車に乗り換えようとするユーザーなどにジャストフィットする車両レイアウトを目指したのだろう。

全高が高い分だけ車両重量が重くなるが、それでもベース車で1000kgに抑えられた。欲を言えば、充実装備の仕様でも1000kg以下に抑えたいところだが、軽量化については相当に頑張ったようだ。結果としてベース車で22.5km/リットルの燃費を実現し、エコカー減税75%の適用が受けられる。

1.2リットルの吸排気VVT機構付きエンジンと副変速機付きCVTの組み合わせは『スイフト』と共通。取り立ててパワフルな印象ではないが、67kW/117N・mのパワー&トルクは必要十分なレベル。タウンユースでは動力性能に不満を感じるシーンはない。

足回りはちょっと柔らかめで、アイポイントが高いのでコーナーではそれなりにロールを感じる。でも、ゆっくりと傾いていくので不安なく任せていられる。

最上級グレードの「S」に限られるものの、横滑り防止装置のESPとSRSカーテンエアバッグがセットでオプション設定されている。なぜか三菱にOEM供給した『デリカD:2』には設定がないので、安全重視で選ぶならデリカD:2よりもソリオのほうが良い。

■5つ星評価
パッケージング:★★★
インテリア/居住性:★★★★
パワーソース:★★★★
フットワーク:★★★
オススメ度:★★★★

松下宏|自動車評論家
1951年群馬県前橋市生まれ。自動車業界誌記者、クルマ雑誌編集者を経てフリーランサーに。税金、保険、諸費用など、クルマとお金に関係する経済的な話に強いことで知られる。ほぼ毎日、ネット上に日記を執筆中。

《松下宏》

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. 伝説のACコブラが復活、「GTロードスター」量産開始
  2. トヨタ『ランドクルーザー300』初のハイブリッド登場!実現した「新時代のオフロード性能」とは
  3. ようやくですか! 新世代ワーゲンバス『ID. Buzz』日本仕様初公開へ…土曜ニュースランキング
  4. カスタムパーツが付け替え可能な高級トミカ、「日産 スカイライン25GT TURBO」11月発売
  5. 【マツダ CX-60 XD SP 新型試乗】やっぱり素のディーゼルが一番…中村孝仁
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 低速の自動運転遠隔サポートシステム、日本主導で国際規格が世界初制定
  2. 独自工会、EV減速でPHEVに着目、CNモビリティ実現へ10項目計画発表
  3. 三菱が次世代SUVを初公開、『DSTコンセプト』市販版は年内デビューへ
  4. 「やっと日本仕様が見れるのか」新世代ワーゲンバス『ID. Buzz』ついに上陸! 気になるのはサイズ?価格?
  5. 米国EV市場の課題と消費者意識、充電インフラが最大の懸念…J.D.パワー調査
ランキングをもっと見る