日産自動車は12日、車載のリヤカメラ1台で死角位置にいる車両の検知などを行う「マルチセンシングシステム」を開発したと発表した。同日、横須賀市の同社試乗施設で報道陣に公開した。
同社が実用化している「アラウンドビューモニター」の画像処理技術を応用し、後方および側方のクルマや人、道路などを検知し、警告音やフロントピラーに設置した表示灯でドライバーに注意を促す。
警告が作動するのは(1)車線変更時に後方にいる死角車両を検出した時、(2)走行車線から方向指示器を作動させずに逸脱し始める時、(3)ギアをバックに入れた際にクルマの周囲を動く歩行者などの移動物を検知した時—の3つのケース。
いすれも音や表示灯などによる警告のみで、ブレーキやアクセル制御は行わない。その分、3万円程度で販売しているバックビューモニターに若干の上乗せをした価格となる見込み。
同社は2012年に発売する新型車に採用するとともに、海外向けにも展開する計画だ。