スマートフォンITSコンソーシアムが4月に設立…CANデータを利用したクルマ向けアプリを開発

自動車 テクノロジー ITS
中部経産局杉山課長
中部経産局杉山課長 全 16 枚 拡大写真

中部産業連盟とIICは1月25日、名古屋駅前のウインクあいちでシステムベンダー・ソフトウェアベンダー等を対象としてセミナーを開き、その中でスマートフォンITSコンソーシアムが今年4月に正式に設立されることを発表した。

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今回のセミナーではまず中部経済産業局地域経済部情報政策課長杉山益美氏より、スマートフォン向けアプリ制作が地域からの産業となることを期待する旨の挨拶があった。続いて基調講演として、岐阜県商工労働部情報産業課長中島守氏が、岐阜県大垣市にあるIT企業146社が集まるソフトピアを中心としたGIFU・スマートフォンプロジェクトを紹介。一時は典型的な箱物行政の失敗例となりかけたソフトピアは、スマホ分野の成長に乗じて大きく飛躍しつつあり、発足から約20年の年月を経て、5人以下の企業が4割を占めながらも年間315億円を売り上げるまでになったという。関東からの発注も多く、岐阜に今後が期待できるアプリ開発拠点ができつつあることが報告された。

続いてリベラの技術開発本部ポータルデバイス開発部部長の本丸勝也氏が、IICが開発した端末ITS-ECUによって得られた車両のCAN(Controller Area Network)情報を、Wi-Fiでスマホに飛ばすことによってできるサービス事例として、開発中のヴィークルツイッターを紹介。CANとスマホから得られた車両情報をさらにサーバーへ集約してリアルタイムで分析し、運転者や車両管理者に向け、サーバーがつぶやきを発信するというもの。車両データをサーバーへ集約することで、今後は様々な活用方法が広がる。またこの他にも様々なアプリの事例が発表された。

次にイーシーエス・システム技術3部部長の木村義治氏が、いちいち実車を走らせてテストをしなくても車載アプリが開発できるよう、ITS-ECUエミュレータの開発を進めていることを発表。実際に走らなくてもPCの上で運転状況を作り出せるようにし、アプリ開発でたいへんな実車テストの必要ない環境を提供して、開発が楽に進むようにしたいと話した。

開発されたアプリ流通のためのプラットフォームであるIICストアの開発状況に関しては、エス・ケイのマーケティング開発課東條晃一氏が報告。IICストアは会員管理からアプリ配信まで、まさにアップルストアのようなものであり、乗用商用含めた国内7500万台の車両に向ければ、十分な将来性があると見込んで開発されているという。

今回のセミナーでは、スマホアプリ開発会社が地方にもたくさんできてきていること、すでにITS-ECUからの情報を使ったアプリ制作が進んでいること、アプリ開発用のエミュレータも開発されていること、アプリ流通の仕組みもできつつあることなど、ITS-ECUを使ったIICの取り組みが4月以降の実用に向け確実に進んでいることが報告された。そして最後にスマートフォンにITSコンソーシアム事務局長時津直樹氏から、いよいよ4月にスマートフォンITSコンソーシアムが設立されることが正式発表された。

時津氏は「構想から足掛け3年にわたって中部の地で進行し、車両情報を安全に取り出して運用するためITS-ECUにセキュリティを付ける構造を、2年もの年月をかけてやっと完成させた。これを使って一社だけが利益を得るのでなく皆で協力する体制を作り、世の役に立って収益も上がるいい世界を作りたい。さらに先にあるのは車両からのビッグデータだ。コンソーシアムの会員受付は3月から始める」と結んだ。

《水野誠志朗@DAYS》

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