アイシン精機を始めとするアイシングループは4月20日に開幕した上海モーターショーに出展。カーナビやトランスミッションなど、車両の自社製品をワイヤーフレームに組み込んだデモンストレーションカーを使ってグループの製品を紹介している。
このワイヤーフレーム型デモカーは過去にも登場していたが、今回出品したのは三世代目で、よく見ると搭載製品を一新。フレーム部分をグリーン、制御系をブルーとし、エンジン部分はイエローと色分けして、搭載した各パーツが一段と分かりやすくしている。会場での注目度も高く、アイシングループではこのデモを通して中国国内メーカーからの受注増につないでいくとしている。
愛信精机商貿有限公司の藤森孝史氏によれば、「中国では近年、ドアヒンジやドアロックなど見えない部分での日本製品の耐久性が評価されており、その意味でパーツが具体的に見えるこのデモカーへの関心は高い」という。
会場内にはパワーバックドアや3面構成のガラスサンルーフの展示も行われ、実際に動かすデモも行われていた。この二つの機能は中国でのウケが良好で、なかでもサンルーフは中国国内メーカーの採用が決まり、夏頃までには搭載車が販売される予定だという。藤森氏によれば、「中国のディーラーは2階から見下ろすショールームが多く、この時にサンルーフの装備がクルマに対する見方で大きく違ってくる」というわけだ。とくに見た目にも変化に富んだツインルーフ型は人気が高いという。
カーナビではアイシンAWがブース内に出展。アウディに搭載されているお馴染みの手書き入力インターフェイスを備えたナビシステムを中心に、日本でトヨタにDOPナビとして採用されている製品や、アイシンAWがグローバルで展開するカーナビの採用例などを紹介するデモを行った。アイシンAWによれば、具体的な内容は示されなかったが、夏頃にはアウディのシステムが一新されるとのことだ。
アイシングループは自社が得意とする高付加価値なシステム製品をアピールしながら、成長著しい中国の自動車メーカーに積極的にアピールしていく。